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ヌクレオチドおよびそれらのアナログ

ヌクレオチドは塩基、ペントースとリン酸によって構成され,生体高分子の核酸を構成する基本単位である。ヌクレオチドを構成するペントースによって,ヌクレオチドをリボヌクレオチドとデオキシリボヌクレオチドに分類でき,これにより二種類の核酸を構成する:即ちリボヌクレオチド(RNA)とデオキシリボヌクレオチド(DNA)。ヌクレオチドを構成する塩基はピリミジンとプリンという二つの種類を有する。ピリミジンは2個の窒素原子を含有する6員複素環式化合物であり,ヌクレオチド中で通常のピリミジン塩基はシトシン(C)、ウラシル(V)とチミン(T)である。プリンは4個の窒素原子を含有する複素環式化合物である。アデニン(A)とグアニン(G)はヌクレオチドを構成する主なピリミジン塩基である。ヌクレオチドはリボース又はデオキシリボースと塩基を縮合してヌクレオシドになった後に,ヌクレオシド中の糖水酸基がリン酸にエステル化されてなるものである。生体内で遊離の状態で存在しているヌクレオチドの多くは5′ヌクレオチドであり,即ちペントースのC5ヒドロキシ基がリン酸にエステル化されてなるものである。 ヌクレオチドは無色の粉末又は結晶であり,水に溶解しやすく,有機溶剤に溶けなく,その溶液は光学活性を有し,260nmで強い紫外線に吸収され,両性電解質であり,pHが異なる場合に解離の様子が異なり,これらの性質はヌクレオチドの調製、分析、測定の過程で大きな実用的な価値を持っている。  ヌクレオチド系物質の応用範囲は幅広く,例えばATP、GTP、5′-ヌクレオチド等は医療用補助薬として使用される。5′-フルオロウラシル等のヌクレオチド類似物は抗がん作用を有し,ポリシチジス酸はインターフェロンの誘導剤であり,抗ウイルス作用を有する。食品業界でイノシン一リン酸とグアニル酸は味の素の増味剤であり,それは味の素と混合してから味の素の旨みを大きく増加させ,生物学的研究中でヌクレオチド系物質も必要不可欠な試薬である。