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外観
白色~うすい黄色, 結晶性粉末~粉末
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定義
本品は、次の化学式で表される有機化合物である。
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性質
図2. キサンチンの互変異性
キサンチンを熱すると、一部昇華します。融解せず300℃以上で分解します。水やには溶けません。鉱酸に可溶で、アンモニア水や水酸化ナトリウム水溶液にも溶解します。酸化酵素の作用によって、に変わります。
単離したキサンチンは、無色の粉末や微細な針状結晶です。キサンチンには7位の窒素に水素が結合した7H型以外にも、9H型の互変異性体が存在します。そして、ケト-エノール互変異性 (英: keto–enol tautomerism) も有しています。
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溶解性
水酸化ナトリウム溶液に溶け、希塩酸にわずかに溶け、水及びエタノールに溶けにくい。
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解説
C5H4N4O2(152.12).プリン塩基の一種で,図のような互変異性がある.動物の肝臓,尿,またはイースト,バレイショ,コーヒー豆,紅茶などに含まれる.グアニンの硫酸溶液を亜硝酸ナトリウムで脱アミノ化すると得られる."板状結晶(水より再結晶).加熱すると一部昇華し,融解せずに300 ℃ 以上で分解する.水,エタノールに難溶,鉱酸に可溶,アンモニア水や水酸化ナトリウム溶液に可溶.生体内ではアデニン,ヒポキサンチンの酸化,グアニンの脱アミノ化により生成し,酸化酵素の作用で尿酸になる.[CAS 69-89-6]
森北出版「化学辞典(第2版)
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存在
生体内に存在する化学物質で、プリン塩基の一種。2・6-ジヒドロキシプリンともよばれる。キサンチンはプリン塩基の一つであり,生体内ではアデニン,ヒポキサンチン,グアニンなどから脱アミノ,酸化等の反応によって生成し,さらにキサンチンオキシダーゼによって尿酸に酸化される。動物の尿・血液・肝臓、植物の種子などにみいだされる。単離したものは無色の粉末または微細な針状結晶を呈する。分子量152.1。グアニンが脱アミノされたものに等しい。生体内ではプリンヌクレオチドの代謝中間体で、これらは、キサンチンを経て、キサンチンオキシダーゼという酵素で尿酸にまで代謝される。キサンチンのヌクレオシドはキサントシン、ヌクレオチドはキサンチル酸とよばれ、キサンチル酸はグアニル酸を脱アミノするか、核酸を脱アミノしてからアルカリ分解することにより得られる。この塩基は,核酸成分には含まれず,遊離ヌクレオチドとしても一般に微量しか存在しないが,プリン塩基が尿酸へと変化する中間物質で,尿,血液,肝臓に含まれ,植物にも少量存在する。
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治療
キサンチン類は、アルカロイド (英: alkaloid) の一群を占めています。穏和な興奮剤や気管支拡張剤として働き、気管支喘息の発作の際に対症薬として使用可能です。
その一方で、交感神経作用のアミンとしてアデノシンは、眠気を催す作用を強く阻害します。効果が生じる濃度範囲が広いだけでなく、治療域が狭いため、喘息の長期管理薬には他の薬が選択されやすいです。血中治療域は10-20µg/mLで、中毒症状には震え、いら立ち、吐き気、頻拍、不整脈などが見られます。
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合成
化学的な合成方法として、 (英: guanine) の硫酸溶液にを作用させ、脱アミノ化させることにより、キサンチンは得られます。
生体内では、 (英: adenine) やヒポキサンチン (英: hypoxanthine) の酸化によって、キサンチンが生成します。
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化粧品の成分用途
皮膚コンディショニング剤
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化学的特性
White to off-white crystalline powder
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使用
2,6-Dihydroxypurine was fund in animal organs, yeast, patatoes, coffee beans, tea. 2,6-Dihydroxypurine can be used to relax and widen certain breathing passages of the lungs. It is also found that a large number of derivatives have adenoside receptor antagonist properties.
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定義
A poisonous colorless
crystalline organic compound that occurs
in blood, coffee beans, potatoes, and urine.
It is used as a chemical intermediate.
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Origin
Xanthines (1H-purine-2,6(3H,7H)-diones) are purine based natural heterocyclic alkaloids. They were first discovered in 1817 by German chemist Emil Fisher and later the name ‘xanthine’ was coined in 1899[1].
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一般的な説明
Xanthine is a purine that can be produced in the purine metabolic pathway via different precursors:
- Guanine deamination by guanine deaminase
- Hypoxanthine conversion by xanthine oxidoreductase
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使用用途
キサンチンの使用用途として、組織低酸素症のマーカーとして使用できる可能性が示唆されています。また、キサンチン誘導体の中には、薬として使用されている物質もあります。
最近の研究で、虚血性障害により体内のキサンチン濃度が上昇する結果が報告されました。そのため、キサンチン濃度を測定し、組織内で酸素が不足しているかどうかを判定できる可能性が示唆されています。
さらに、キサンチン誘導体として、 (英: theobromine) や (英: caffeine) などが存在します。具体的に、カフェインは、鎮痛剤、眠気除去薬、風邪薬の材料の一部として使用可能です。
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類似物
図. キサンチンの誘導体の構造
キサンチンの誘導体は、キサンチン類とも呼ばれます。カフェインやテオブロミンのほか、テオフィリン (英: theophylline) やパラキサンチン (英: paraxanthine) などは、メチル化したキサンチンの誘導体です。メチル化されたキサンチン類は、ホスホジエステラーゼ (英: phosphodiesterase) の阻害薬や (英: adenosine) のアンタゴニスト (英: antagonist) として作用します。
例えば、カフェインは、キサンチンの1番、3番、7番の窒素に、メチル基が結合した化合物です。そのため、1,3,7-トリメチルキサンチンとも呼ばれます。ヒトに対して興奮作用があるため、世界で最も広く使用されている精神刺激薬です。
その他、キサンチンを塩基として有する核酸も、まれに存在します。
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純化方法
The monohydrate separates in a microcrystalline form on slow acidification with acetic acid of a solution of xanthine in dilute NaOH. It is also precipitated by addition of conc NH3 to its solution in hot 2N HCl (charcoal). After washing with H2O and EtOH, it is dehydrated by heating above 125o. Its solubility in H2O is 1 in 14,000parts at 16o and 1 in 1,500parts of boiling H2O, and separates as plates . It has no m, but the perchlorate has m 262-264o [Lister Purines Part II, Fused Pyrimidines Brown Ed, Wiley-Interscience pp252-253 1971, ISBN 0-471-38205-1]. [Beilstein 26 H 447, 26 I 131, 26 II 260, 26 III/IV 2327.]
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参考文献
[1] Ahlawat, Jyoti Minakshi Sharma and Chandra S. Pundir. “Advances in xanthine biosensors and sensors: A review.” Enzyme and Microbial Technology 69 1 (2023).