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テトラサイクリン

テトラサイクリン系はストレプトマイセスによって生成され又は半合成と精製してアルカリ性広域抗生物質である。抗菌スペクトルはグラム陽性菌とグラム陰性菌を含み,例えば化膿レンサ球菌とストレプトコッカス・ビリダンス、肺炎球菌、腸球菌、黄色ブドウ球菌、クロストリジウム、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ菌、ペスト菌、ブルセラ属菌、髄膜炎菌、淋菌、マイコプラズマ、クラミジア、スピロヘータ、リケッチア等。長期的に広く使用されるため,20世紀60年代から細菌は本系薬への耐性がますます強くなり,本系薬の使用を制限する。現在のテトラサイクリン系薬は主にリケッチア、クラミジア、マイコプラズマと回帰熱ボレリア及びブルセラ菌、感受性菌で引き起こした気道、胆道、尿路、皮膚などの軟部組織等の部位の感染を治療するために用いられる。本系薬との間に密接な交差耐性を有する。
本系薬の副作用は以下の複数の種類を有する。
1. 肝臓と腎臓を損傷する。投与量が適切する場合に副作用がなく,投与量が大きく且つ長期的に使用されると,肝臓と腎臓内の黄疸とアミノ基転移酵素が増加し,肝性昏睡状態に入って死んでしまう可能性がある;また腎臓の血中尿素窒素とクレアチニン値が増加する等のことを引き起こす可能性もある。
2. 吐き気、嘔吐、腹痛と下痢を引き起こす可能性がある。寝たきりの患者が食べると,胃部に迅速に達することができず,食道で滞在して食道が刺激を受けて食道潰瘍を引き起こすため,患者はできる限り多くの水を飲み,且つできる限り座って薬を飲んだほうがよい。
3. 歯と骨の発達に影響を及ばす。歯と骨に沈積することができるため,歯に着いた黄ばみが落ち,幼児の骨の正常な発達に影響を与えるとともに,薬物が胎盤に浸透し且つ乳汁に入りやすいということを引き起こす。そのため妊婦、授乳期の女性及び8歳未満の子供は使用不可である。
4. 細菌コロニーの平衡を崩すことはよく見られる。症状が軽い場合にビタミンの不足を引き起こし,症状が重い場合にカンジダ・アルビカンスと耐性菌によって重複感染を引き起こす。
5. 発疹、蕁麻疹、感光性皮膚炎、喘息等の皮膚アレルギー,及び薬物の注射による局所刺激という症状を引き起こす可能性がある。本系薬物は筋肉内注射を行うことができず,静脈内注入を行う場合に希釈(<1%)し,徐々に注入する必要がある。
6. 本系薬物は制酸剤、カルシウム塩、鉄塩、マグネシウム塩及びアルミニウム、ビスマス等を含有する薬物とともに食べることができず,テトラサイクリン系薬の吸収(ミルクを含む)への影響を回避するためである;それと同時に腸内細菌叢に影響を与え,避妊ステロイド剤の腸肝内での循環を阻害し,避妊効果に影響を及ばすため,注意すべきである。