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外観
白色~うすい黄褐色, 結晶~粉末又は塊又は粒状
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性質
ヨウ化リチウムは、分子量133.85、CAS登録番号10377-51-2で表わされます。臭いに関するデータはありません。融点は446℃、沸点又は初留点及び沸騰範囲1190℃、密度は3.49です。
水、エタノールに溶ける性質を持っています。また、光により変質する可能性があり、潮解性があります。
通常の環境条件において安全です。危険有害な分解生成物として、ハロゲン化物、金属酸化物があります。
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溶解性
水に易溶 (168.5g/100g水, 25℃), エタノールに易溶 (250.8g/100g水, 25℃).。水、エタノール及びイソアミルアルコールに溶ける。水及びエタノールに溶ける。
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解説
LiI(133.85).炭酸リチウムをヨウ化水素酸に加えて濃縮すると,三水和物が得られる.硫酸上で乾燥すると無水物となる.無水物は無色の等軸晶系結晶.ヨードリチウム, 密度4.06 g cm-3.融点469 ℃,沸点1171 ℃.潮解性で,水,エタノールに易溶.融解物はガラス,白金を侵す.白金るつぼからのガラス質試料のはく離剤,固体電解質成分,写真,色素増感剤などに用いられる.[CAS 10377-51-2:LiI][CAS 7790-22-9:LiI・3H2O]
森北出版「化学辞典(第2版)
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用途
合成用試薬。
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使用上の注意
不活性ガス封入
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結晶構造
LiIの結晶構造は、ほかのハロゲン化リチウムと同様のNaCl型の構造です。ヨウ素イオンの分極が大きく、10−7S/cmというイオン導電性を発現することから、1972年にペースメーカ用電池の電解質として実用化されました。
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化学的特性
White to off-white crystalline powder
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物理的性質
White cubic crystals; refractive index 1.955; density 4.076 g/cm3; melts at 449°C; vaporizes around 1,180°C; highly soluble in water (165 g/100g at 20°C), solubility greatly increases in hot water (433g/100g at 80°C); also very soluble in methanol (343 g/100g at 20°C) and ammonia; soluble in acetone (42.6g/100g at 18°C).
The trihydrate, LiI?3H2O, is a yellowish solid (due to the release of iodine when exposed to air); hexagonal crystals; hygroscopic; density 3.48 g/cm3; loses iodine when heated in air; loses one molecule of water of crystallization at 73°C becoming dihydrate, LiI?2H2O and loses the second molecule at 80°C, forming monohydrate, LiI?H2O and becomes anhydrous at 130°C; highly soluble in water; soluble in ethanol and acetone.
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使用
It is used as a absorbent in refrigeration process, as a catalyst, and in photography. It is also useful for organic synthesis, pessat iodination, cleavage of esters, ethers, epoxides, decarboethoxylation, carbonylation, and aldol condensation. It is used for manufacturing medicines and mineral waters. It is used in electochemicstry and redox reactions. Lithium iodide is also a catalyzed conjugate addition reaction of β-dicarbonyl compounds. It is also useful for tetrathioquinodimethane.
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製造方法
The trihydrate salt is obtained by neutralization of lithium hydroxide or lithium carbonate solution with pure hydriodic acid followed by concentration of the solution for crystallization:
LiOH + HI → LiI + H2O
When heated in a vacuum, the trihydrate dehydrates to anhydrous salt.
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使用用途
1. 触媒
ヨウ化リチウムの使用用途には、製造用の助触媒としての利用が挙げられます。反応媒体中にリチウム化合物を導入することで、ヨウ化水素の形成を制御することが可能です。
2. 電池
ヨウ化リチウムは、の無機固体電解質として利用されています。電池の安全性に大きく寄与することから特に注目されている用途です。
3. その他
吸収式冷凍機用の吸収液や色素増感太陽電池、有機ELなどの電子材料分野、中性子検出のリン光体などへの用途があります。
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火災時の措置
熱分解生成物として、刺激性のある有毒なガスと蒸気を発生させる恐れがあるため、消火時は、個人用保護具を着用し、消防士は自給式呼吸器および消火装備を着用する必要があります。
消火剤は指定されていないことから、周囲の環境および現場状況に適した消火剤で消火を行います。
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保管方法
容器は遮光し、冷蔵庫 (2~10°C) に密閉し保管します。また容器内は、不活性ガスを封入し、高温、直射日光、湿気を避け、ガラス製の容器で保管が必要です。
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取扱い方法
作業場所は局所排気装置を設置するか、発生源の密閉化が必要です。また、取扱場所の近くに安全シャワー、手洗い、洗眼設備を設置し、その位置を明瞭に表示します。
作業者は、防塵マスク、保護手袋、側板付き保護眼鏡、必要に応じて、ゴーグル型または全面保護眼鏡を着用し、長袖作業衣を着用します。
作業中は、飲食、喫煙を避け、取扱い後は、手、顔をよく洗い、うがいが必要です。また、作業場所から手袋などの汚染した保護具を持ち出さないよう注意します。
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応急措置
吸入し た場合は、新鮮な空気のある場所に移し、症状が続く 場合は、 医師に連絡します。 皮膚に付着し た場合は、直ちに石鹸と 大量の水で洗浄し、 症状が続く場合には、同様に 医師の手当が必要です。
眼に入っ た場合は、 数分間水で洗浄し、コンタクトを着用している場合は、取り外します。その後、直ちに医師の手当てを受ける必要があります。
飲み込んだ場合は、口をすすぎ、意識のない場合は、口に何も与えず、医師もしくは毒物管理センターに連絡が必要です。
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純化方法
Crystallise it from hot water (0.5mL/g) by cooling in a CaCl2-ice EtOH or from an acetone-Dry-Ice bath. Dry it under a vacuum over P2O5 for 1hour at 60o and then at 120o. It is deliquescent and should be stored in a tightly stoppered vessel in the dark.