ChemicalBook >   製品カタログ >  触媒および補助 >  プラスチックゴム薬品 >  可塑剤

可塑剤

可塑剤は可塑化剤とも呼ばされ,高分子化合物又は高分子材料の可塑性を向上させる物質である。1868年Hyattは始めて樟脳をニトロセルロースの可塑剤とした。可塑剤は可塑剤の分子が高分子ポリマーの分子鎖の間に挿入し,ポリマーの分子鎖間の引力を削減し,つまり分子鎖間の凝集作用を削減し,分子鎖間の移動性、柔軟性を向上させ,これにより可塑性を向上させるということを通してその可塑作用を果たす。融合性の大きさによって可塑剤は主可塑剤、補助可塑剤及び増量剤という三つの種類に分けられる。理想的な可塑剤は以下の性能を有するべきである:ポリマーとの融合性が良好であり,可塑化効率が高く,優れた耐光性、耐熱性、耐寒性、耐候性を有し,発揮性が低く,移動性が低く,耐水性、耐油性、耐溶剤性がよく,優れた低温柔軟性を有し,難燃性を備え,耐細菌性に優れ,電気絶縁性がよく,無毒、無臭、無味、無色の特点を有し,耐汚染性がよく,コストが低くて入手しやすい。一種のみの可塑剤は上記の各性能を同時に有することが困難であり,そのため通常複数の可塑剤を合わせて使用する。一般的に,添加された可塑剤はいずれも沸点が高く、揮発性が低く、高分子ポリマーとの融合性が良好な小分子物質である。 可塑剤はポリマーの可塑性と移動性を向上させ,加工性を改善し,かつ製品に柔軟性を備えさせる物質である。例えばポリ塩化ビニルの分子鎖の間には大きな作用力を有し,そのため製品は硬く,弾力性に乏しく,可塑剤を添加した後に軟質ポリ塩化ビニル製品を製造でき,製品の種類を増やしかつその使用範囲を広める。それと同時にポリ塩化ビニルの熱安定性が悪いため,130~140℃まで加熱してから分解と変色し,可塑剤の添加は加工温度の低減,加工性能の改善に役立つ。ある可塑剤は製品の耐寒性、難燃性、防カビ性、帯電防止性、耐湿性等を同時に向上させる。可塑剤として使用される化合物は数千種あり,化学構造によってフタル酸エステル系、脂肪族二塩基酸エステル系、リン酸エステル系、 亜リン酸エステル系、脂肪酸エステル系、ポリエステル系、エポキシエステル系、フェニルアルキルスルホネート、塩素含有可塑剤、ポリオールエステル系、トリメリテート系及び塩素含有化合物等に分けられる。そのうち工業生産に用いられる可塑剤は約300種あり,しかし広く応用される可塑剤はただ100以上あり,そのうちフタル酸エステル系(例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)の使用量は最も多い。またアジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、ステアリン酸エステル、リン酸エステル、及びパラフィン等もよく使用される。プラスチックの多くの添加剤中で,可塑剤の産量は最も多い。80%以上の可塑剤は軟質ポリ塩化ビニル製品に用いられ,残りはポリ酢酸ビニル、塩化ビニル - 酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、硝酸セルロース等である。 可塑性のメカニズムに関する研究はすでに40年以上行うが,今まで系統的な理論はまだ提出されない。一般的に,可塑剤を添加した後に高分子間の相互作用力を削減すると考えられ,その理由は以下の二つを有する:①極性可塑剤が極性ポリマーに対する可塑化効果は両者の極性基が互いに結合するため,高分子間の極性効果を削減するということにある。②非極性可塑剤が極性ポリマーに対する可塑化効果は分離効果に起因し,可塑剤の分子が高分子の間に挿入し,高分子の距離を大きくする。このような可塑剤を追加する方法は外部可塑化と呼ばされる。結晶性ポリマー又は極性の強いポリマーに適用する可塑剤がない場合に,ポリマー鎖において側基又は短分岐鎖を導入し,ポリマー鎖の間の作用を削減し,このような方法は内部可塑化と呼ばされる。