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ニトロフラン薬

フラン系抗菌薬の基本的な構造はフラン核の第5位にナイトロ基を導入し,その第2位に他の基群を導入する。この種類の薬物は抗菌スペクトルが広く,グラム陽性菌とグラム陰性菌に対して強い静菌と殺菌作用を有するが,アエロゲネス菌、プロテウス菌、結核菌とジフテリア菌への有効性が低く,緑膿菌への有効性がさらに低い。一般的に耐薬品性が発生しにくい。その作用機序は,まだ完全に解明されないが,アセチル補酵素Aを抑制することによって細菌の糖代謝の初期段階を阻害する可能性がある。またその人間への神経毒性は糖代謝の阻害に関するかもしれない。この種類の薬物を経口投与した後に血中濃度が低くなり,有効な抗菌濃度に達することが困難であり,その大部分は尿とともに排出され,そのためこの種類の薬物の多くは局所と泌尿器系の消毒に用いられる。そのうちニトロフラゾン、フラゾリドン及びニトロフラントインはよく使用される。経口投与の場合にそれは吸収されるが,その大部分は体内で速やかに破壊される。有効濃度に達することができず,従って全身性感染症の治療に用いられない。またそれは動物に対して一定の毒性を有する。