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アンドロゲンおよび蛋白同化ホルモン剤

アンドロゲンは主に生殖腺(精巣)によって合成される内分泌ホルモンである。精巣によって合成されたアンドロゲンの細胞はライディッヒ細胞である。また,副腎皮質は一定量のアンドロゲンを合成することもでき,卵巣は微量のアンドロゲンを合成することもできる。
アンドロゲンは副睾丸、前立腺と陰茎等のような男性のアクセサリー生殖器の発育を促進し,ひげ、陰毛のような男性の第二次性徴の出現を促進し且つ男性の性欲を維持するという作用を有する。またそれは一定の程度で全身の代謝を調節し,アンドロゲンはタンパク質の合成を促進して身体に正の窒素バランスを呈させるという作用が強く,この作用は特に子供において目立って,例えば骨格筋の発育を促進し、骨格内のカルシウム塩の沈着を促進し,骨格を大きくて成長させ,且つ基礎代謝を増加させ、赤血球の生成を刺激するという作用を有する。その作用機序は現在アンドロゲンのテストステロンが前立腺、副睾丸等の標的細胞に入って5α-ジヒドロテストステロンに変換して細胞質中の特異的受容体と非共有結合し,且つ配座を経て変化して活性複合体を生成し,そして細胞核に入ってクロマチンの非ヒストンタンパク質に作用し,これによりあるリボ核酸及びタンパク質の合成を促進するという作用を果たす。アンドロゲンはRNAポリメラーゼとアミノアシルトランスフェラーゼを促進することができ,解糖中のヘキソキナーゼ、ホスホフルクトキナーゼを促進することもでき,それと同時にミトコンドリアの細胞呼吸を行う酵素を促進し,これにより細胞の合成と代謝に必要なエネルギーを供給する。
あるテストステロンの誘導体では,そのアンドロゲンの活性が大きく弱くなると同時に,その同化作用がそのまま残り又は強くなり,このような化合物は同化ステロイドホルモンと呼ばされる。同化ステロイドホルモンはタンパク質の合成を促進し,筋肉を補強し、体重を増加させ,免疫グロブリンの合成を促進し,身体の免疫機能と抗感染力を補強することができ,骨髄の造血機能を向上させ,腎臓の分泌とエリスロポエチンの生成及び骨髄のメトヘモグロビンの合成を促進するという作用が著しい。臨床分野で一般的に再生不良性貧血、老人性骨粗しょう症等に用いられる。