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外観
無色澄明の液体
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種類
テトラメチルシランは、主に化学試薬として販売されています。その他には、工業用に薄膜作成用の薬液としての流通などがあります。
試薬としてのテトラメチルシランは、10mL , 25mL , 100mL , 10g , 50gなどの容量の種類があります。沸点が27.5℃と低いため、冷蔵での保管が必要な試薬です。生化学用試薬やNMR測定用試薬、内部標準試薬として、定量や測定用溶媒に用いられます。
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溶解性
エタノールに極めて溶けやすく、水にほとんど溶けない。
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解説
C4H12Si(88.23).(CH3)4Si.略称TMS.反応活性な官能基を含まないもっとも簡単な有機ケイ素化合物.実験室的合成法の一つは,乾燥したジブチルエーテル中で調整した臭化メチルマグネシウムに,クロロトリメチルシランまたは四塩化ケイ素を加える.生成したテトラメチルシランを充填塔を用いて2回精留精製する.無色の揮発性液体.融点-99.0 ℃,沸点26.54 ℃.d2040.6480.n20D1.3591.水に不溶.石油臭がある.1H NMRスペクトル測定に化学シフトの内部基準物質として用いられ,TMSのシグナルは,化学シフトのδ値で0.000 ppm(四塩化炭素溶液)と決められている.森北出版「化学辞典(第2版)
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用途
プロトンNMRにおける標準物質。
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用途
核磁気共鳴分光法の標準品。半導体応用 (化学気相成長法)
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使用上の注意
空気中の水分を吸わせないよう、開封・使用時は手早く行うこと。特に、定量や測定用溶媒として使う際に水分は大きな悪影響を与える。
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化学的特性
Colorless clear liquid
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使用
NMR reference standard. In semiconductor applications (chemical vapor deposition). Tetramethylsilane (TMS) is used as a chemical shift reference for proton, carbon-13, and silicon-29 analysis in organic solvents and is given 0 as its chemical shift position.
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定義
ChEBI: Tetramethylsilane is an organosilicon compound that is silane in which the hydrogens have been replaced by methyl groups.
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一般的な説明
Tetramethylsilane appears as a colorless, mildly acidic volatile liquid. A serious fire hazard. Mildly toxic by ingestion. Emits acrid smoke and fumes when heated to high temperatures. Less dense than water and insoluble in water, but soluble in most organic solvents. Used as an aviation fuel and as an internal standard for nmr analytical instruments.
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空気と水の反応
Highly flammable. Tetramethylsilane is insoluble in water.
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反応プロフィール
Hydrides, such as Tetramethylsilane, are reducing agents and react rapidly and dangerously with oxygen and with other oxidizing agents, even weak ones. Thus, they are likely to ignite on contact with alcohols. Hydrides are incompatible with acids, alcohols, amines, and aldehydes.
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危険性
Flammable, high fire risk.
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健康ハザード
May cause toxic effects if inhaled or absorbed through skin. Inhalation or contact with material may irritate or burn skin and eyes. Fire will produce irritating, corrosive and/or toxic gases. Vapors may cause dizziness or suffocation. Runoff from fire control or dilution water may cause pollution.
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火災危険
HIGHLY FLAMMABLE: Will be easily ignited by heat, sparks or flames. Vapors may form explosive mixtures with air. Vapors may travel to source of ignition and flash back. Most vapors are heavier than air. They will spread along ground and collect in low or confined areas (sewers, basements, tanks). Vapor explosion hazard indoors, outdoors or in sewers. Runoff to sewer may create fire or explosion hazard. Containers may explode when heated. Many liquids are lighter than water.
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使用用途
テトラメチルシランは主に、1H、13C、29Siを用いる核磁気共鳴分光法 (NMR分光法) の内部標準物質や、化学気相成長 (CVD) におけるや炭化ケイ素の前駆体材料などに用いられます。テトラメチルシランのNMRピークは低周波数側に大きくシフトします。これは、テトラメチルシランのケイ素原子は炭素原子よりも電気陰性度が低く、水素原子・炭素原子を強く遮蔽化するためです。
つまり、有機化合物一般の試料ピークとは干渉しません。そのため、テトラメチルシランのシングレットピークはδ 0.0と定義されています。また、化学的に反応性に乏しく揮発性が高く、NMR測定後に簡単に除去することができることも利点です。NMRで標準物質として用いる場合は特に、空気中の水分を吸わせないよう、開封・使用時は手早く行わなくてはいけません。結果に影響を与えてしまう恐れがあります。
もう一つの用途である化学気相成長 (CVD) とは、様々な物質の薄膜を形成する蒸着法の一つです。石英などで出来た反応管内で加熱した基板物質上に、目的とする薄膜の成分を含む原料ガスを供給し、基板表面あるいは気相での化学反応により膜を堆積します。この方法においては、テトラメチルシランは二酸化ケイ素や炭化ケイ素のです。どちらの化合物になるかは、その成長条件に依存します。
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概要
テトラメチルシラン (Tetramethylsilane, TMS) とは、分子式Si(CH3)4、もしくはSiMe4 (Me = CH3) で表される有機ケイ素化合物です。
有機ケイ素化合物のなかではもっとも単純な構造を持つ化合物であり、正四面体構造をもつ非極性分子に分類されます。CAS登録番号は75-76-3です。
分子量88.23、融点-102.2℃、沸点26.6℃、密度0.648g/cm3 であり、常温では無色透明の液体です。揮発性で石油臭があります。やに極めて溶けやすい物質ですが、水にはほとんど溶けません。
極めて引火性の高い液体であり、0℃以下でも引火するとされます。そのため、消防法では第4類引火性液体、非水溶性液体、特殊引火物に指定されています。
通常の保管方法においては安定ですが、強酸化剤、強酸、強塩基などとの混触は厳禁です。
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合成方法
テトラメチルシランを実験室で合成するための方法の一つは、乾燥したジブチルエーテル中で調製した臭化メチルマグネシウムに、クロロトリメチルシランまたはを加える方法です。この方法で生成したテトラメチルシランは一般的に充填塔を用いて2回精留精製されます。
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純化方法
Distil it from conc H2SO4 (after shaking with it) or LiAlH4, through a 5ft vacuum-jacketed column packed with glass helices into an ice-cooled condenser, then percolate it through silica gel to remove traces of halide. [Beilstein 4 IV 3875.]