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外観
白色~わずかにうすい黄色, 結晶性粉末~粉末
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種類
ヒドロキシ安息香酸には、前述の通り3つの位置異性体があります。どれも、研究開発用試薬として製品化されており、販売されています。25g , 100g , 500gなどの実験室で取り扱いやすい容量での提供です。
3つの異性体のうち、サリチル酸については、皮膚疾患用剤として認可され、販売されている医薬品です。日本薬局方サリチル酸の他、10%サリチル酸軟膏や液剤、サリチル酸含有絆創膏などの製品があります。様々なメーカーから製品が発売されている薬品です。
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定義
本品は、次の化学式で表される有機化合物でる。
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溶解性
熱水, エタノール, アセトン, エーテルに易溶。冷水, ベンゼンに難溶。エタノール及びアセトンに溶けやすく、水に溶けにくい。
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解説
m-ヒドロキシ安息香酸,m(メタ)-ヒドロキシ安息香酸は無色の針状結晶。熱水、エタノール(エチルアルコール)、エーテルなどに溶けるが、冷水には溶けない。m-ヒドロキシ安息香酸は,m-クレゾールのメチルエーテルを酸化したのち,脱メチル化すると得られる.針状晶.融点201 ℃.Ka 8.7×10-5(25 ℃).熱水,エタノール,アセトンなどに易溶,ベンゼンに難溶.p-ヒドロキシ安息香酸は,フェノールのカリウム塩からコルベ-シュミット反応によって得られる.柱状晶.融点213~214 ℃.水-アルコールから再結晶したものは結晶水1分子を含む.エタノールに易溶,アセトン,エーテルに可溶,水,ベンゼンに難溶.この酸のエステル(エチル,プロピル,ブチルエステル)は殺菌作用をもち,飲食物,医薬品の防かび剤として用いられる.また,ポリエステルの縮合成分ともなる.LD50 2200 mg/kg(マウス,経口).
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用途
有機合成原料。
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化粧品の成分用途
皮膚コンディショニング剤
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化学的特性
White to light yellow crystal powder. 3-Hydroxybenzoic
acid does not undergo decarboxylation at elevated temperature and is stable up to 300℃. This is
in contrast to 2- and 4-hydroxybenzoic acids.
Electrophilic substitution (e.g., nitration, halogenation, sulfonation) occurs ortho or para to the
hydroxyl group. Thus, nitration with 62 % aqueous nitric acid gives 2-nitro-3-hydroxybenzoic
acid as the main product, along with 4-nitro- and
6-nitro-3-hydroxybenzoic acids.
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使用
3-Hydroxybenzoic acid is used as an intermediate in the manufacture of germicides, plasticizers, preservatives, light stabiliziers, petroleum additives, pharmaceuticals, and plasticizer. It can also be used for the synthesis of azo dyes and herbicide fomesafen.
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定義
ChEBI: 3-hydroxybenzoic acid is a monohydroxybenzoic acid that is benzoic acid substituted by a hydroxy group at position 3. It has been isolated from Taxus baccata. It is used as an intermediate in the synthesis of plasticisers, resins, pharmaceuticals, etc. It has a role as a bacterial metabolite and a plant metabolite. It derives from a benzoic acid. It is a conjugate acid of a 3-hydroxybenzoate.
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主な応用
3-Hydroxybenzoic acid is used in perfumery. It is an important raw material and intermediate used in organic synthesis, pharmaceuticals agrochemicals and dyestuff fields.
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反応性
m-Hydroxybenzoic Acid, of the three hydroxybenzoic acids, the metaisomer is of least commercial importance. Unlike salicylic acid, m-hydroxybenzoic acid does not undergo the Friedel-Crafts reaction. It can be converted in 80% yield to m-aminophenol by the Schmidt reaction, which involves treating the acid with hydrazoic acid in trichloroethylene in the presence of sulfuric acid at 40 °C.
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使用用途
ヒドロキシ安息香酸のうち、サリチル酸 (2-ヒドロキシ安息香酸) は、消炎鎮痛作用、皮膚の角質軟化作用があることから、皮膚疾患用剤として承認されている医薬品です。剤形は、絆創膏、軟膏、液剤などがあります。絆創膏としての主な効能は、疣贅・鶏眼・胼胝腫の角質剥離です。軟膏・液剤の効能は、乾癬、白癬、角化症、角化を伴う湿疹、アトピー性皮膚炎、挫瘡などが挙げられます。
それ以外では、有機合成の原料として使用されることもある物質です。また、4-ヒドロキシ安息香酸は生体内ではユビキノン合成などの中間体であり、動物、植物、微生物を含め幅広い生物に含まれます。サリチル酸も植物に広く含まれている物質です。このような背景から、研究開発において、培養工学用試薬、植物組織培養、植物生長制御試薬、生長阻害剤などに用いられることもあります。
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概要
ヒドロキシ安息香酸 (Hydroxybenzoic acid) とは、 (Ph-COOH) のフェニル基の水素が一つヒドロキシ基に置換されている化合物です。
化学式C7H6O3で表され、分子量は138.12です。ヒドロキシ基の位置によって3つの位置異性体があり、順に2-ヒドロキシ安息香酸 (o-ヒドロキシ安息香酸) 、3-ヒドロキシ安息香酸 (m-ヒドロキシ安息香酸) 、4-ヒドロキシ安息香酸 (p-ヒドロキシ安息香酸) の3つです。
特に、2-ヒドロキシ安息香酸は、消炎鎮痛作用があり、「」の慣用名で知られます。CAS登録番号は、順にサリチル酸 (2-ヒドロキシ安息香酸) 69-72-7、3-ヒドロキシ安息香酸 99-06-9 、4-ヒドロキシ安息香酸99-96-7です。
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純化方法
Crystallise the hydroxyacid from absolute EtOH. [Beilstein 10 IV 315.]