アミトリプチリン

危険有害性情報のコード(GHS)

• 絵表示(GHS)

  

• 注意喚起語

  Danger

• 危険有害性情報

  H318：重篤な眼の損傷

  H361：生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い

  H410：長期的影響により水生生物に非常に強い毒性

• 注意書き

  P201：使用前に取扱説明書を入手すること。

  P202：全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこ と。

  P273：環境への放出を避けること。

  P280：保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用するこ と。

  P281：指定された個人用保護具を使用すること。

  P305+P351+P338：眼に入った場合：水で数分間注意深く洗うこと。次にコ ンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外す こと。その後も洗浄を続けること。

  P308+P313：暴露または暴露の懸念がある場合：医師の診断/手当てを 受けること。

  P310：ただちに医師に連絡すること。

  P391：漏出物を回収すること。

  P405：施錠して保管すること。

  P501：内容物/容器を．．．に廃棄すること。

MSDS Information

• 3-(10,11-Dihydro-5H-dibenzo[a,d]cyclohepten-5-ylidene)-N,N-dimethyl-1-propanamine

アミトリプチリン 化学特性,用途語,生産方法

• 性質

  アミトリプチリンの融点は196℃前後で、水、エタノール、、酢酸に溶けます。ジエチルエーテルには溶けにくいです。苦くて麻痺性があります。3つの接続した環を含む三環式化合物であり、化学式はC₂₀H₂₃Nです。分子量は277.403g/molで、白色あるいは薄い褐色の結晶性粉末です。

  また、三環系抗うつ薬の一つでもあります。三環系抗うつ薬とは、初期の抗うつ薬の一種です。三環系抗うつ薬の共通の特徴は、ベンゼン環を両端に有し、3つの環状構造を持つ三環式化合物です。

• 解説

  アミトリプチリン，三還系抗うつ剤の一種。内因性うつ病患者の抑うつ状態を取除き，思考力や集中力を低下させる作用をする。作用機序は視床下部，辺縁系，網様体で神経細胞から遊離した神経伝達物質としてのカテコールアミン，インドールアミンの再取込みを抑制し，伝達物質の活性を持続させるものと考えられている。そのほか，抗コリン，抗セロトニン，抗ヒスタミン作用も認められている。夜尿症治療にも使われる。副作用にはアトロピン作用による口渇，便秘，眼圧亢進などや，循環器症状として起立性低血圧がある。ほかに錐体外路性症状や黄疸がみられることがある。

• 用途

  アミトリプチリン（Amitriptyline）は、抗うつ薬の中でも最初に開発された三環系抗うつ薬（TCA）の一種である。主に抗うつ用途として処方されるケースが多いが、神経痛や薬物乱用頭痛の緩和、それにともなう頭痛薬の断薬などを目的に処方されるケースもある。作用機序としては、脳内においてノルアドレナリン及びセロトニンの再取り込みを抑制し、シナプス領域のモノアミンが増量する。 うつ病、不安障害、PTSDなどのほか、注意欠陥?多動性障害、摂食障害、双極性障害、不眠症、過敏性腸症候群などに用いられる。 獣医学領域ではイヌの分離不安症の治療に使用される[要出典]。

• 副作用

  アミトリプチリンを使用した薬物治療を終えても、徐々に減薬する必要があります。少なくとも4週間は必要です。アミトリプチリンを徐々に減量しない場合には、頭痛、吐き気、情動不安、倦怠感、睡眠障害など、離脱症状が見られる可能性があります。

  アミトリプチリンは抗コリン作用 (英: anticholinergic effect) が強いため、他の三環系抗うつ薬と同様に、口渇、眠気、めまい、便秘、排尿障害のような副作用が現れやすいです。それ以外にも、アミトリプチリンには、心原性不整脈や自傷行為などのリスクも報告されています。自殺念慮や自殺企図だけでなく、攻撃性や衝動性の危険が増える可能性があり、アミトリプチリンの使用の際には注意する必要があります。

• 効能

  抗うつ薬

• 使用

  Amitriptyline is used for anxious-depressive conditions. It is easier to tolerate than imipramine.

• 定義

  ChEBI: An organic tricyclic compound that is 10,11-dihydro-5H-dibenzo[a,d][7]annulene substituted by a 3-(dimethylamino)propylidene group at position 5.

• 作用

  

  図2. 神経伝達物質の化学構造

  三環系抗うつ薬であるアミトリプチリンは、ノルアドレナリンやセロトニンのような神経伝達物質に関与している神経細胞受容体に作用します。そして、神経細胞によるノルアドレナリンやセロトニンの再取り込みを阻害して、遊離するノルアドレナリンやセロトニンを増加可能です。

  三環系抗うつ薬を飲み始めて1～2週間後に、臨床効果が出ます。選択的作用は比較的低いです。

• 世界保健機関（WHO）

  Amitriptyline, a tricyclic antidepressant was introduced in 1961 for the management of endogenous depression and is listed in the 8th WHO Model List of Essential Drugs. Much of the adverse effects are caused by its antimuscarinic actions. These include dry mouth, cardiac arrhythmias, central nervous system disturbances, blood disorders and risk of suicide. The risk of suicide and dangers related to overdosage led the Norwegian Medicines Control Authority to put the higher strength formulation under prescribing restriction in 1992. The risk of death following overdosage is apparently higher for products containing tricyclic compounds as compared with nontricyclic products.

• 生物学の機能

  Amitriptyline is a tertiary amine dibenzocycloheptadiene TCA with a propylidene side chain extending from the central carbocyclic ring. The diarylpropylideneamine moiety for amitriptyline makes it sensitive to photo-oxidation; therefore, its hydrochloride solutions should be protected from light to avoid ketone formation and precipitation.

• 有効性

  

  図3. アミトリプチリンの関連物質

  アミトリプチリンは神経痛への適応として、プレガバリン (英: Pregabalin) 、デュロキセチン (英: Duloxetine) 、ガバペンチン (英: Gabapentin) とともに、選択肢の一つと言われています。ただし、日本の慢性頭痛の診療ガイドラインでは、アミトリプチンの言及はありません。

  ランダム化比較試験の結果でも、有痛性糖尿病性神経障害 (英: diabetic neuropathy) に対して、プレガバリンやデュロキセチンと同等の効果が、アミトリプチリンでも得られたと報告されています。

• 使用用途

  アミトリプチリンは、医薬品分野では主に人間の抗うつ剤として使用されます。不安や気分の落ち込み、無気力のような症状を和らげ、うつ症状に対して効果が得られます。

  アミトリプチリンの効果の理由は、人の脳内でノルアドレナリン (英: noradrenaline) およびセロトニン (英: serotonin) の働きを改善し、脳内の神経伝達をスムーズにする作用があるためです。

  抗うつ剤としての用途以外にも、アミトリプチリンの持つ鎮静効果を利用し、慢性の神経関連の痛み・片頭痛や緊張型頭痛・夜尿症などの治療薬として使用されます。

• 薬物動態学

  Amitriptyline is rapidly absorbed from the GI tract and from parenteral sites.Amitriptyline and its active metabolite, nortriptyline, are distributed into breast milk. Amitriptyline is primarily (65%) metabolized by N-demethylation by CYP2D6 to nortriptyline and hydroxylation to its E-10-hydroxy metabolite. Nortriptyline is pharmacologically active as a secondary amine TCA. Amitriptyline shows approximately equal affinity for 5-HT and NE transporters.

アミトリプチリン 上流と下流の製品情報

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アミトリプチリン スペクトルデータ(¹HNMR)

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