ChemicalBook 製品カタログ無機化学無機塩硫化物や硫酸塩すず(IV)ジスルフィド

すず(IV)ジスルフィド化学構造式

すず(IV)ジスルフィド

化学名:すず(IV)ジスルフィド

CAS番号.1315-01-1

英語名:Tin sulfide

CBNumberCB0143370

MFS2Sn

MW182.84

MOL File1315-01-1.mol

别名

すず(IV)ジスルフィド

硫化第二すず

硫化すず(IV)

すず(IV)ジスルフィド物理性質

融点

decomposes at 600℃ [HAW93]

沸点

600°C

比重(密度)

4,5 g/cm³

蒸気圧

0Pa at 25℃

溶解性

insoluble in H2O; soluble in alkaline solutions, aquaregia

外見

黄金色の六方晶

色

gold-yellow hexagonal, hexane crystals, crystalline

水溶解度

不溶性H2O、希鉱酸;可溶性王水、水酸化アルカリ溶液 [MER06]

Crystal Structure

CdI2型

晶系

三方

空间群

P3m1

晶格常数

a/nm	b/nm	c/nm	α/o	β/o	γ/o	V/nm3
0.3646	0.3646	0.5879	90	90	120	0.0677

CAS データベース

1315-01-1

EPAの化学物質情報

Tin sulfide (SnS2) (1315-01-1)

安全性情報

主な危険性	T
Rフレーズ	20/21/22-36/37/38
Sフレーズ	26-36/37/39
HSコード	2830908500

危険有害性情報のコード(GHS)

すず(IV)ジスルフィド化学特性,用途語,生産方法

性質

硫化スズ(IV)の融点は600°Cです。水、、には、ほとんど溶けません。トリチオスズ(IV)酸塩やヘキサヒドロキソスズ(IV)酸塩として、アルカリには溶解します。硫化アルカリや硫化アンモニウム水溶液には、硫化スズ(IV)はトリチオスズ(IV)酸塩を生成するため可溶です。空気中で熱すると(IV)とが生じ、王水と加熱すると酸化スズ(IV)とが生成します。
解説

硫化スズとは、スズと硫黄からなる化合物です。

4価の硫化スズ(IV)や2価の硫化スズ(II)があります。硫化スズ(IV)のCAS登録番号は1315-01-1で、硫化スズ(II)のCAS登録番号は1314-95-0です。

また、硫化スズの国内法規上の主な適用法令は、毒劇法では「劇物・包装等級3」、安衛法で「名称等を表示すべき危険物および有害物」および「名称等を通知すべき危険物および有害物No. 322」に指定されています。
構造

硫化スズ(IV)は無臭の金黄色粉末であり、二硫化スズとも呼ばれています。化学式はSnS₂、分子量は182.84で、密度は4.5g/cm³です。硫化スズ(IV)はヨウ化カドミウム型構造を取っており、6個の硫化物中心による八面体孔にSn(IV)が位置しています。
合成

塩化スズ(IV)塩を含んだ酸性水溶液との反応によって、コロイド状の黄色沈殿として硫化スズ(IV)が生じます。

共存下で直接スズ箔と硫黄を加熱すると、黄金色の六方晶系板状晶を得ることが可能です。

天然で(IV)は、ベルンド鉱 (英: Berndtite) と呼ばれる珍しい鉱物として産出します。

参考文献
特徴
原論文中3.639 Å, 5.868 Å, λ(CuKα)＝1.539 Åとあるものをλ(CuKα)＝1.54187 Åにより換算
化学的特性
Yellow to brown powder. Soluble in concentrated hydrochloric acid and alkaline sulfides; insoluble in water. Flaky or scaly crystals with a high gold-yellow sheen, soft as talc; very stable in air. On heating, the color deepens reversibly to dark red, then to deep brown, above about 600°C decomposition to SnS and S takes place.
使用
Gilding and bronzing metals, gypsum, wood and paper, usually by suspending in lacquer or varnish.
危険性
Irritant to skin and eyes
使用用途

とくに硫化スズ(IV)は、彩色金やモザイク金とも呼ばれ、黄金色で変化しにくいため、金色顔料としてニスやなどに使われます。その一方で硫化スズ(II)は、重合反応の触媒、分析試薬、軸受剤などに使用可能です。
参考文献
I. Oftedal, Z. Phys. Chem. 134, 301 (1928), DOI: 10.1515/zpch-1928-13423.

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