血小板疾患は血小板の数量が減少し（血小板減少症）又はその機能が低下する（血小板機能不全）ため血栓形成不全と出血を引き起こす疾患である。血小板の数量は14万~40万/μlの正常な範囲より低い。血小板減少症は血小板産生量の不足，脾臓が血小板に対する滞留，血小板に対する損傷の増加又は利用の増加及び血小板に対する希釈（表133-1を参照する）に起因する可能性がある。どのような原因で引き起こした重度の血小板減少症は，いずれも以下の症状を引き起こす可能性がある：重大な出血；多発性点状出血であって，小腿部でよく見られるもの；軽度の外傷の部位で現れる小さい散発性点状出血；粘膜の出血（鼻の出血、胃腸と泌尿生殖器及び膣の出血）；手術後の大量出血。そのうち胃腸の大量出血及び中枢神経系の内部の出血は生命を脅かすことができる。それにもかかわらず血小板減少症は血液凝固性疾患に続発することができない。