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外観
白色~うすい褐色又はうすい紅色 結晶性粉末~粉末
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性質
キサントンの比重 (密度) は約1.1607、融点は173~177℃、沸点は349~350℃です。水にはほとんど溶けず、やエーテルに溶けにくく、にはよく溶けます。
常温では固体で存在しており、白色から薄い褐色または薄い紅色をしています。通常の条件では、安定性が高いです。ただし、有機化合物であるため強酸化剤と混合すると大変危険です。光によって変質する可能性も考えられるので、保存の際は遮光する必要があります。
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溶解性
クロロホルムに溶けやすく、エタノール及びエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。硫酸に溶けて黄色となり、うすい青色の蛍光を発する。水に不溶。クロロホルム、ベンゼンに可溶。エタノール、エーテルにやや可溶。石油エーテルに微溶。
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解説
キサントン,融点173~174 ℃ の結晶で,クロロホルムやベンゼンに可溶.水蒸気蒸留されやすく,亜鉛末と蒸留すればキサンテンになる.
森北出版「化学辞典(第2版)
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製造
天然には,ヒドロキシ誘導体の形でリンドウ科,オトギリソウ科,ウルシ科,そのほかの草花中に存在する.合成するには,サリチル酸フェニルを加熱すれば脱水閉環してキサントンが得られるキサントン.
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説明
Xanthone is a compound that has been shown to have a significant cytotoxicity against HL-60 cells and to inhibit the cyclase enzyme. It also inhibits the protein production of mcl-1, which is necessary for the development of cancer cells.
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化学的特性
off-white powder
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使用
Xanthone is used predominantly as oxygenated polycyclic aromatic compounds, and as a vasorelaxant. It can be used as a fluorescent agent, as well as an intermediate in organic synthesis and chemical research.
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定義
ChEBI: The parent compound of the xanthone class consisting of xanthene bearing a single oxo substituent at position 9.
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生合成
まずからベンゾイル補酵素Aが作られます。これは原料段階で、安息香酸由来のベンゼン環が1つの状態です。
これに3分子のマロニル補酵素Aが反応し、2,4,6-トリヒドロキシベンゾフェノンの形になります。マロニル補酵素Aの3分子を用いて新たな環が形成され、2つの環の間をケトン基がとり持っている状態です。
次いで、ベンゾフェノン-3'-ヒドロキシラーゼとシトクロームP450モノオキシゲナーゼの作用により、2,3',4,6-テトラヒドロキシベンゾフェノンが生成します。これは水酸基が付加された状態です。
この状態からキサントンシンターゼの作用により、3つ目の環が形成されキサントン構造となります。この例のように、天然に存在するキサントノイドは水酸基を持つものがほとんどであり、純粋なキサントンはわずかです。
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使用用途
キサントンは、1939年から殺虫剤として、特にコドリンガの卵や幼虫を駆除するために使用されています。また、血液中の尿素濃度の測定に用いられるキサンチドロールの原料です。キサントンを還元することで、キサンチドロールを得られます。
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毒性??危険性と適用法令
経口毒性があり、GHS区分3 (LD50が50mg/kgを超え300mg/kg以下) にあたります。危険物船舶運送及び貯蔵規則、航空法では毒物類・毒物に該当し、輸送に関する国連番号はUN2811で毒性固体 (有機物) に該当しています。
一方、毒物及び劇物取締法では毒物や劇物に定められていない状況です。また、消防法上の危険物でもありません。PRTR法、輸出貿易管理令にも非該当の物質です。
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純化方法
It has also been recrystallised from n-hexane three times and sublimed in vacuo. [Saltiel J Am Chem Soc 108 2674 1986]. [Beilstein 17 H 354, 17 I 190, 17 II 378, 17 III/IV 5292, 17/10 V 430.]