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種類
水酸化クロム(II)は、ほぼ一般に販売されていませんが、水酸化クロム(III)は研究開発用試薬製品や工業用無機化合物などとして販売されています。通常、形式上の構造式Cr(OH)3で表記されるか、酸化クロム(III)n水和物Cr2O3・nH2Oとして表記されています。
水酸化クロム(III)は、1g、5g、25g、100g、500gなど、比較的小容量単位で販売されている物質です。室温で保管可能な物質として取り扱われます。
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性質
クロムの水酸化物であるが、二価および三価クロムの化合物が知られている。(1)水酸化クロム(Ⅱ) 化学式Cr(OH)2、式量86.2。空気を断ったクロム(Ⅱ)塩水溶液にアルカリを加えて得られる黄色沈殿。水素を通じながら硫酸上で乾燥すると褐色粉末となる。水および希酸に不溶。強い還元剤である。(2)水酸化クロム(Ⅲ) 化学式Cr(OH)3、式量103.03となるが、実際にはこの組成のものを得るのは困難で、クロム(Ⅲ)塩水溶液にアルカリを加えて中性にし、加水分解させると、灰緑色の酸化クロム(Ⅲ)水和物CrO3・nH2Oの沈殿を生じ、これを一般に水酸化クロム(Ⅲ)とよんでいる。水に不溶。生成したばかりのものは酸に易溶であるが、長時間放置すると溶けにくくなる。水酸化アルカリには溶ける両性物質。(1)、(2)とも空気中で熱すれば脱水されて酸化クロム(Ⅲ)となる。
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解説
水酸化クロム (英: Chromium hydroxide) とは、クロムの水酸化物ですが、二価の水酸化クロム(II) Cr(OH)2と三価の水酸化クロム(III) Cr(OH)3があります。
一般的に販売・使用されているのは、主に三価の水酸化クロムであり、水酸化クロム(III)のCAS登録番号は、1308-14-1です。水酸化クロム(III)は、形式上Cr(OH)3と表記されますが、正確な構造は定まっておらず、実際の組成は酸化クロム (III) 水和物 Cr2O3・nH2Oであるとされます。
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用途
水酸化クロムは,アルコール,パラフィンの脱水素反応の触媒に用いられる。ジニエットグリーン Cr2O(OH) は緑色顔料,皮なめし,触媒,媒染剤などとして用いられる。
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合成
水酸化クロム(III)は、クロム塩の水溶液中に水酸化アンモニウムなどのアルカリを加えることにより、青色の沈殿として得られます。
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化学的特性
Green, gelatinous precipitate. Decomposes to chromic oxide by heat. Insoluble in water;
soluble in acids and strong alkalies.
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物理的性質
Bluish-green powder or green gelatinous precipitate; decomposes to chromium(III) oxide on heating; insoluble in water; soluble in dilute mineral acids when freshly prepared, becoming insoluble on aging; soluble in strong alkalis.
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使用
Guignet’s green, catalyst, tanning agent, mordant.
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製造方法
Chromium(III) hydroxide may be prepared by precipitation from mixing ammonium hydroxide solution with a soluble chromium(III) salt, such as chromium(III) chloride or nitrate:
CrCl3 + 3NH4OH → Cr(OH)3 + 3NH4Cl.
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法規制情報
水酸化クロムの有害性と法規制情報
水酸化クロム(III)は、アレルギー性皮膚反応や、
吸入によるアレルギー、喘息又は呼吸困難などの危険性が指摘されています。GHS分類では、健康に対する有害性において、「呼吸器感作性: 区分1」「皮膚感作性: 区分1」に分類される物質です。
上記の有害性から、水酸化クロム(III)は、各種法令による規制を受けています。労働安全衛生法では、 名称等を表示すべき危険有害物、名称等を通知すべき危険有害物、リスクアセスメントを実施すべき危険有害物に指定されている物質です。
また、労働基準法では疾病化学物質であり、化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) では、第1種指定化学物質です。法令を遵守して正しく取り扱うことが必要とされています。
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使用用途
1. 顔料
水酸化クロムは、顔料や媒染剤として広く利用されており、耐光性、耐酸性、耐アルカリ性に優れているとされます。水酸化クロムの青緑色は、酸化クロムよりも明るい緑色がでるため、化粧品、特にメイクアップ製品に使用されます。化粧品分野での他の用途は、ヘアカラー剤、ネイル塗料、スキンケア用品などです。
2. 防腐剤
水酸化クロムは、木材の水溶性防腐剤の一部としても使われている物質です。定着性、防腐・防蟻効果など優れた性能があり、かつては一番多く使用されていました。しかし、クロム化合物の毒性を懸念する環境への配慮から、現在はあまり使用されていません。
3. 化学
水酸化クロム(III)は、酸化クロム(Ⅲ)や他の可溶性クロム(Ⅲ)塩の製造中間体としても用いられます。化学反応への用途としては、アルコール、パラフィンの脱水素反応の触媒などの用途が挙げられます。
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安全性プロファイル
A confirmed
carcinogen. A poison. A powerful oxidizer.
A powerful irritant of skin, eyes, and
mucous membranes.