硫酸/クロム(III),(3:2)

危険有害性情報のコード(GHS)

• 絵表示(GHS)

  

• 注意喚起語

  Warning

• 危険有害性情報

  H290：金属腐食のおそれ

  H302：飲み込むと有害

  H315：皮膚刺激

  H317：アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ

  H319：強い眼刺激

  H332：吸入すると有害

  H411：長期的影響により水生生物に毒性

• 注意書き

  P234：他の容器に移し替えないこと。

  P261：粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避ける こと。

  P264：取扱い後は皮膚をよく洗うこと。

  P264：取扱い後は手や顔をよく洗うこと。

  P270：この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこ と。

  P271：屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。

  P272：汚染された作業衣は作業場から出さないこと。

  P280：保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用するこ と。

  P301+P312：飲み込んだ場合：気分が悪い時は医師に連絡する こと。

  P302+P352：皮膚に付着した場合：多量の水と石鹸で洗うこと。

  P304+P340：吸入した場合：空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい 姿勢で休息させること。

  P305+P351+P338：眼に入った場合：水で数分間注意深く洗うこと。次にコ ンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外す こと。その後も洗浄を続けること。

  P312：気分が悪い時は医師に連絡すること。

  P321：特別な処置が必要である（このラベルの．．． を見よ）。

  P330：口をすすぐこと。

  P332+P313：皮膚刺激が生じた場合：医師の診断/手当てを受けるこ と。

  P333+P313：皮膚刺激または発疹が生じた場合：医師の診断/手当てを 受けること。

  P362：汚染された衣類を脱ぎ、再使用す場合には洗濯をすること。

  P363：汚染された衣類を再使用す場合には洗濯をすること。

  P390：物的被害を防止するためにも流出したものを吸収 すること。

  P404：密閉容器に保管すること。

  P501：内容物/容器を．．．に廃棄すること。

硫酸/クロム(III),(3:2) 化学特性,用途語,生産方法

• 種類

  硫酸クロムは重金属無機化合物で、組成式がCrSO₄の硫酸クロム(Ⅱ)およびCr₂(SO₄)₃の硫酸クロム(Ⅲ)があります。硫酸クロムは、硫酸クロム(Ⅲ)のことを指すのが一般的です。

  1. 硫酸クロム(Ⅱ)

  硫酸クロム(Ⅱ)は、七水和物、五水和物、一水和物が知られているものの、無水物はありません。金属クロムを希硫酸で溶解することで得られます。「硫酸第一クロム」とも呼ばれています。

  2. 硫酸クロム(Ⅲ)

  硫酸クロム(Ⅲ)は、十八水和物、十七水和物、九水和物、六水和物、三水和物、無水物が知られています。クロムミョウバンに濃硫酸を加えて冷却することで、おもに十八水和物が得られます。

  十八水和物の加熱により、十七水和物、九水和物、六水和物、三水和物、無水物が得られ、「硫酸第二クロム」とも呼ばれることが多いです。また、硫酸クロム(Ⅲ)は、融点700℃で、常温において紫色または赤色の固体です。

  PRTR法において「第1種指定化学物質」に指定されています。また、労働基準法における、「がん原性化学物質」「疾病化学物質」です。労働安全衛生法において「名称等を表示すべき危険有害物」「名称等を通知すべき危険有害物」に指定されています。

• 性質

  硫酸クロムは紫色または赤色の固体です。水に対する溶解度は64g/100g水で、水溶液は酸性を示します。アルコールには溶けません。また、硫酸クロムは高温で安定であり、一般的な条件下では分解しにくいです。

  なお、硫酸クロムはクロム(Ⅲ)イオンCr³⁺と硫酸イオンSO₄^2-のイオン結晶です。水に溶けると、電離し、Cr³⁺とSO₄^2-に分かれます。

  1. 酸化剤

  硫酸クロムは酸化剤としてはたらきます。酸化剤とは、他の物質を酸化する性質をもつ物質のことです。

  2. 触媒

  硫酸クロムは触媒としても使用されます。例えば、有機合成反応や酸化反応の触媒として利用されることがあります。化学反応の速度を促進する役割を果たします。

  3. 反応

  水分子と結合して水和物が生成されることがあります。また、硫酸クロムの一般的な反応としては、酸化還元反応が含まれます。例えば、アルコールを酸化してアルデヒドやケトンを生成する反応に利用されます。

  4. 安全性

  硫酸クロムは有毒であり、皮膚や目、呼吸器に対して害を及ぼす可能性が高いです。取り扱う際には、適切な安全措置を講じる必要があります。

  また、硫酸クロムの取り扱いや処分には法律や規制が存在する場合もあるため、これに従うことが重要です。

• 解説

  硫酸クロム (英:chromium sulfate) とは、クロムと硫酸の化合物です。

  主に、皮なめしや染色などの産業用途で使用される化学物質です。硫酸クロムはさまざまな形態で存在し、硫酸クロム無水物Cr₂(SO₄)₃や硫酸クロム水和物Cr₂(SO₄)₃·H₂Oなどがあります。

  硫酸クロムは、特定の産業用途において重要な化学物質ですが、その有毒性や腐食性に注意して取り扱う必要があります。また、使用や処分に際しては安全な方法を確保することが重要です。

• 用途

  染料原料,金属表面処理剤,メッキ薬,皮なめし用 (NITE CHRIP)

• 化学的特性

  Also known as chromic sulfate,Cr2(S04)3, is a violet or red powder that is insoluble in water and acids.The basic form (reduction of sodium dichromate) is used in tanning. Other uses are chrome plating,chromium alloys,mordant,catalyst,green paints and varnishes,green ink,and ceramic glazes.

• 使用

  Chrome plating, chromium alloys, mordant, catalyst, green paints and varnishes, green ink, ceramics (glazes). The basic form (reduction of sodium dichromate) is used in tanning.

• 定義

  ChEBI: A compound of chromium and sulfate in which the ratio of chromium (in the +3 oxidation state) to sulfate is 2:3

• 一般的な説明

  Dark green to violet crystalline material. Used in paints and inks, ceramics, and in textile dyeing. I Chromic sulfate is noncombustible. The primary hazard of Chromic sulfate is the potential for environmental damage if released. Immediate steps should be taken to limit its spread to the environment.

• 空気と水の反応

  Water soluble.

• 反応プロフィール

  Chromic sulfate has weak oxidizing or reducing powers. Redox reactions can however still occur. The majority of compounds in this class are slightly soluble or insoluble in water. If soluble in water, then the solutions are usually neither strongly acidic nor strongly basic. These compounds are not water-reactive.

• 健康ハザード

  INHALATION: Corrosive action on mucous membranes. SKIN: May elicit an allergic reaction. Corrosive action on skin. Lesions confined to exposed parts.

• 火災危険

  Special Hazards of Combustion Products: Decomposes to chromic acid when heated.

• 使用用途

  1. 硫酸クロム(Ⅱ)

  硫酸クロム(Ⅱ)は、空気中で極めて酸化されやすい性質を有しており、分析試薬や還元剤として利用されています。 

  2. 硫酸クロム(Ⅲ)

  硫酸クロム(Ⅲ)は、染料の原料をはじめ、電解研磨剤、メッキ剤、皮なめし剤として利用されています。

  3.

  クロムめっきは、耐摩擦性、耐衝撃性、耐食性を有しており、かつ美しい光沢が特徴です。この特徴を活かし、工業製品から装飾まで幅広く活用されています。

  また、うわぐすりの原料、防腐剤、金属アレルギー検査におけるパッチテスト試薬なども用途の1つです。

• 職業ばく露

  This compound is used in green paints, inks, dyes, and ceramics

• 輸送方法

  UN3077 Environmentally hazardous substances, solid, n.o.s., Hazard class: 9; Labels: 9-Miscellaneous hazardous material, Technical Name Required

• 不和合性

  This chemical has weak oxidizing and reducing properties. Keep away from strong oxidizers Chromic Sulfate 837 (perchlorates, peroxides, permanganates, chlorates, nitrates, chlorine, bromine, and fluorine). When heated this chemical decomposes to chromic acid.

• 廃棄物の処理

  Return to supplier where possible. Where this is not practical, the material should be encapsulated and buried in a specially designated chemical landfill.

硫酸/クロム(III),(3:2) 上流と下流の製品情報

硫酸/クロム(III),(3:2) 生産企業

Global(178)Suppliers

10101-53-8, 硫酸/クロム(III),(3:2) キーワード