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セスキテルペン

セスキテルペンは3つのイソプレンから構成されるテルペン類であり,その一般式はCHであり,その多くはイソプレン則に該当する。セスキテルペン系化合物は分布が広く,モクレン目(magnoliales)、ミカン目(rutales)、ミズキ目(cornales)及びキク目(asterales)という植物中で最も豊かである。セスキテルペンは一般的に含酸素誘導体,例えばアルコール、ケトン、ラクトン等の形で揮発油に存在し,揮発油中の高沸点部の主な組成物であり,その香りと生物活性が強く,医薬、食品、化粧品工業の重要な原料である。
セスキテルペン系化合物は多く,数量と構造からみれば,テルペン類化合物中で最も多い。セスキテルペン系化合物は一般的にその構造中の炭素環の数によって分類し,例えば非環式、単環式、二環式、三環式と四環式等の多くの種類を有する。また環の大きさによって分類でき,例えば5員環、6員環、7員環から,11等のような大員環を有する。それにセスキテルペン構造中の含酸素基によって分類することは,それらの物理化学的性質と生理活性を研究するためであり,例えばセスキテルペン系アルコール類、セスキテルペン系アルデヒド類、セスキテルペン系ラクトン類等。以下は一般的なセスキテルペン系化合物を紹介する:
(1) ファルネソール(farnesol)は一種の直鎖セスキテルペンであり,レモングラス、ネロリ、バラ等の多くの芳香族植物の揮発油中に存在し,無色の油状の液体であり,一種の貴重な香辛料である。それはさらに幼若ホルモン活性を有する。過剰な幼若ホルモンは,昆虫の変態と成熟を阻害することができる。
(2) ゲルマクロン(germacrone)。ズトラベッツとも呼ばされ,エゾムラサキツツジ(シャクナゲ)の葉の揮発油中に存在し,10員環式単環セスキテルペンである。シャクナゲから抽出される揮発油は咳を止め、痰を取り除き、呼吸困難を緩和するという役割を有し,慢性気管支炎を治療でき,その主な成分はゲルマクロンであり,その融点は56~57℃である。
(3) グアイアズレン(guaiazulene)。ハマビシ科のユソウボクの揮発油、ミツバフウロの揮発油等に存在するセスキテルペン成分である。それは青色の針状結晶であり,融点が31℃であり,抗炎症作用を有し,湯傷又は創傷面の治癒を促進することができ,中国国内の湯傷軟膏の一つの主な成分である。

図1はブルネセンの構造式である。