ChemicalBook >   製品カタログ >  化学試薬 >  有機試薬 >  チオ尿素

チオ尿素

チオ尿素は硫黄含有有機化合物の一種であり,製薬工業の重要な原料である。それをマロン酸ジエチル誘導体と縮合し,チオバトリン酸誘導体(チオペンタールナトリウムと俗称される)を調製することができ,一種の効果のある全身麻酔薬である。それを静脈に注射してから全身麻酔を引き起こし,時間の短い手術に適する。チオ尿素はスルファチアゾールを調製するための重要な原料であり,それをα-ハロゲン化アルデヒドと反応して2-アミノチアゾールを調製し,そしてp-アミノベンゼンスルホニルクロリドと反応し,スルファチアゾール(スルゾールと俗称される)を調製することができる。この薬物は様々な伝染病を効果的に治療できる。20世紀30年代から医療分野に広く使用され,合成と応用が最も早いスルホンアミド系薬である。チオ尿素はさらにエチルチオウラシル(肥豚粉と俗称され,豚を太くするため名付けられる)の調製に用いられる。チオ尿素及びその誘導体は抗甲状腺作用を有し,例えばチオウラシルはサイロキシンの増加を抑制することができる。チオ尿素はさらに服と毛皮の防虫剤、ゴムの加硫促進剤等として用いられる。 チオ尿素は金属と反応し,塩を生成し,特に重金属と反応して生成した塩は異なる特徴色を呈し,かつ水と溶けなく,この特徴を利用して金属イオンに対して比色分析を行うことができる。チオ尿素はハロゲン化カルボン酸と反応し,チオ尿素化カルボン酸を生成できる。チオ尿素はアルカリ溶液で鉛塩と反応し,硫化鉛の沈殿物を生成する。本品はベンゾキノンと反応し,ベンゾオキサゾロンとベンゾチアゾロンを同時に生成することができる。本品は環イミドと反応し,環イミドを開環させる。本品は皮膚を腐食できる。ラット用経口投与量がLD50125mg/kgである。