ChemicalBook >   製品カタログ >  有機化学品 >  キノン類

キノン類

キノン化合物は二重結合を有し且つ六つの炭素原子を含有する環状ディケトン構造を備える芳香族有機化合物である。例えばp-ベンゾキノン、0-キノン。キノンは開鎖状ジケトンの性質を備え,付加反応と還元反応等の反応に用いることができるが,芳香族化合物の性質を備えない。キノン型構造は色と密接な関係があるため,キノン化合物の多くは有色物質に属する。キノン化合物は広い意味でナフトキノン類、フェナントラキノン類及びアントラキノン類をさらに含む。
キノン化合物はキノン類を含み又はキノン類の性質に変換しやすい化合物,及び生合成分野でキノン類と密接な関係がある化合物を指し,一般的に動物、植物、微生物内の色素として自然界に存在しておる。ルバーブ、カッシア、センナ葉、コンフリー、コジョウコン、カシュウ、アロエ等のような多くの重要な漢方薬の主な有効成分はキノン化合物を含有する。化学構造によって,キノン化合物はベンゾキノン類、ナフトキノン類、アントラキノン類及びフェナントラキノン類に分けられる。これらのキノン化合物中では生体内の酸化還元反応中で電子を伝達するという役割を果たすものがあり,抗菌性又は抗腫瘍活性を備えるものもあり,例えばジュグロン、プルンバギン、ラパコン等であり,あるものは漢方薬の主な有効成分であり,例えばコンフリー中の止血、抗炎症、抗菌性及び抗腫瘍活性を備えるシコニン類とイソシコニン類はコンフリーの主な有効成分である。
キノン化合物の分子中でフェノール性水酸基を含有しない場合に,一般的に無色に近い状態を呈し,フェノール性水酸基等の助色団の導入によってある色を呈することになり,導入された助色団が多いほど,色が深く,例えば黄色、オレンジ色、赤茶色、紫赤色等。アントラセン誘導体の多くは黄色から橙赤色である。天然キノンの多くは有色結晶体である。ベンゾキノン及びナフトキノンは一般的に遊離状態で存在しており,それに対してアントラキノン類は往々として配糖体に結合して漢方薬に存在しており,その中の多くは良好な結晶を得ることが困難である。遊離しているアントラセン及びキノン誘導体は一般的に昇華性を有する。小分子のベンゾキノン及びナフトキノン類は揮散性を有し,水蒸気とともに蒸留することができる。遊離しているアントラセン及びキノン誘導体はメタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ベンゼン、クロロホルム等の有機溶媒に溶解することができ,水にわずかに溶解し又は溶解しない。配糖体に結合した後にそれらの極性が大きくなり,メタノール、エタノールに溶解しやすくなり,熱水で溶解することもできるが,冷水での溶解度が低く,ベンゼン、エーテル、クロロホルム等の非極性有機溶媒に殆ど不溶である。













  • Chemical Name:Fine
  • CAS:
  • MF: