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メチオニン誘導体

メチオニンは硫黄を含有するアミノ酸である。体内で合成したコリンはメチオニンによってメチル基に供給し,コリンはレシチンの構成部分であり,レシチンは脂肪を肝臓の外部に排出しかつ肝臓の内部に沈着した脂肪を除去するために不可欠な物質であり,そのためメチオニンはさらにコリンの脂質走化性作用を有する。また,メチオニンは体内に硫黄を供給して非外来性デヒドロアミノ酸を合成し,後者は解毒作用を有し,そのため本薬は臨床分野で脂肪除去性肝臓保護薬である。脂肪肝及び脂肪浸潤を伴う慢性肝炎、肝硬変の治療に用いられる。臨床でアルコール、スルホンアミドに起因する中毒の補助治療薬として用いることができる。 その学名はメチオニンである。必須アミノ酸の一種である。シート状の白い結晶又は結晶性粉末であり,特殊な匂いを有する。分子量が149.21である。DL-メチオニン(ラセミ体)の融点が281℃(分解温度)である。その相対密度が1.340である。水、希酸や希アルカリ液に溶解でき,95%のエタノールにわずかに溶解し,エーテルに溶けない。L-メチオニン(レボ異性体)の融点が280~281℃(分解温度)である。水と熱い希アルコールンに溶解できる。無水エタノール、エチルエーテル、石油エーテル、ベンゼン及びアセトンに溶けない。D-メチオニン(デキストロ異性体)の融点が273℃(分解温度)である。水、希酸とアルカリに溶解でき,アルコールにわずかに溶解し,エーテルに不溶である。メチオニンの以外に,一般的にアミノ酸のデキストロ異性体は生化学分野で無効である。D-メチオニンとL-メチオニンはいずれも有効な生成促進剤であり,それはD-メチオニンが生体内でL-メチオニンに転換できるからである。そのため合成したDL-メチオニンを分解する必要がなくて直接に利用することができる。メチオニンは動物体の必須アミノ酸であり,タンパク質を構成する成分の一種である。生体の生育と窒素のバランスを維持することができる。それは動物の体内で合成されずに,アミノ酸又はタンパク質の形で体外から供給されなければならない。重要な飼料添加物(栄養強化剤)である。食品分野で主にグリシン、アラニン、バリン、グルタミン酸等のアミノ酸と合わせて調味料として用いられる。医薬分野で,アミノ酸輸液と複合アミノ酸製剤の主な成分の一種である。肝臓病やヒ素、ベンゼン等に起因する中毒の治療にも用いられる。またタンパク質の欠落又は吸収の不足の患者のタンパク質と栄養補助剤として用いられる。アクロレインとメチルメルカプタンを合成してなるものである。カゼインを加水分解し、精製して得られる。