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アルギニン誘導体

天然アルギニンはL-型であり,水から結晶化した生成物が二つの結晶水を含有し,105℃で結晶水を失う。エタノールから結晶化したものが無水物である。238℃で分解する。水に溶解でき,エタノールにわずかに溶けるが,エーテルに溶けない。 アルギニンは精子タンパク質の重要な成分であり,動物にとって必須アミノ酸であり,人体自身が合成できるが,その合成速度が遅いため,人間にとって半必須アミノ酸である。グアニジノ基を含有するためアルギニンはアルカリ性を呈し,酸性物質と反応して塩基性物質を生成しやすく,塩基性アミノ酸に属する。栄養学分野で一種の必須アミノ酸である。ゼラチン及びプロタミンでの含有量が多い。食品添加物として用いられかつそれを利用して薬物を製造することができる。ゼラチンを加水分解しかつ精製して得られる。 アルギニンは生体内の尿素の形成と密接な関係があり,それにアルギニンリン酸及びクレアチンリン酸を生成でき,後者はエネルギー代謝に重要な役割を果たす。植物の種子中で,一般的に窒素源として貯蔵されて種子の発芽に必要な窒素を提供する。その代謝物はプロタミンとスペルミジン,及びアルギニンを豊かに含有する塩基性ヒストンであり,原核細胞と真核細胞中のDNAの安定過程及びDNAの遺伝情報の発現過程中でいずれも非常に重要な役割を果たす。 アルギニンはオルニチンの循環に関与し,体内の尿素の生成を促進することができるため,体内のアンモニアの貯蔵を低減することによって血中アンモニアを減少させる。臨床で主に血中アンモニアの増加に起因する肝性昏睡の治療に用いられ,特にアルカローシス症状を伴い及びグルタミン酸ナトリウムを使用できない患者に適用する。