ChemicalBook >   製品カタログ >  染料と顔料 >  染料 >  バット染料

バット染料

バット染料は還元を行わないと染色できない染料である。それらは水に溶けない。その分子中で二つ以上のカルボニル基を含有し,亜ジチオン酸ナトリウムのアルカリ溶液の作用で,カルボニル基はヒドロキシル基に還元されて染料をアルカリ溶液に溶解させ,これにより染料はセルロースに対して親和性を備えて繊維を染色し,そして空気や酸化剤で酸化され,元の不溶性染料に還元して繊維に固着する。 バット染料は構造によってアントラキノン染料及びインジゴイド染料に分けられ,そのうちアントラキノン染料の品種がインジゴイド染料より多い。バット染料は全ての染料中で堅牢度が最も高く,且つカラーパターンが揃い,色が鮮やかであり,その鮮やかさが塩基性染料より劣っている。綿、麻、ビスコース繊維の染色と印刷に用いられる。バット染料を還元する時に強アルカリを使わなければならないため,羊毛とシルク等のタンパク繊維の染色に適用されず,かつ均染性が悪い。そのため,あるバット染料のロイコ体を化学的に安定でかつ水に溶解できる硫酸エステルに調製して水中で染色を行い,そして酸加水分解、再酸化によってバット染料になって繊維に固着し,そのような染料は可溶性バット染料と呼ばされる。可溶性バット染料を使用する時に強アルカリを使う必要がなく,羊毛とシルク等のタンパク繊維の染色に用いることができ,それに均染性に優れるが,値段が高く,かつ中等色や淡色のみに染まり,濃色に染まりにくい。 バット染料は長い歴史を持っている。馬王堆漢墓から出土した麻織物は植物性バット染料のインジゴ染料で染色された。植物中で配糖体の形で存在するインジゴは,水で浸出し,発酵、加水分解、酸化を経て取得することができる。1870~1883年バイエル(A.V.Bayer)はインジゴの構造を解析しかつインジゴを合成した。1890年オーマン(K.Heumann)はインジゴの工業的製法を提供した。1897年ビーエーエスエフ社(BASF)は始めてインジゴ染料を生産した。1901年ボン(BeneBohn)は重要なブルーアントラキノン系バット染料のブルーアントロン-インダンレン(indanthrene)の開発に成功した。相次いでチオインジゴを合成し,ヒスイグリーンXBNを還元した。 バット染料の各種の堅牢度はいずれも高い。活性染料の開発に成功した後に,その一部はバット染料で置換されるが,セルロース系繊維織物の捺染に用いられる重要な染料である。バット染料はビニロンの染色にも用いることができる。一部のバット染料を分散染料としてポリエステル繊維の染色に用いられる。





















































































  • Structure:
  • Chemical Name:VAT BROWN 3
  • CAS:
  • MF:C42H23N3O6