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分散させます

分散染料は水溶性が低く,染色時に分散剤の作用下で水中で高分散状態を呈する微小粒子をもって存在する非イオン性染料である。それは主にポリエステル繊維の染色に用いられる。多くの分散染料の化学構造はモノアゾ型に属し,分散染料の約80%を占め,次にアンスラキノン型が約15%を占め,その他の構造のものは約5%を占める。一般的に,水中における分散染料の染色機構は以下のとおりである:分散剤の作用下で,染色温度下で,一部の染料は染浴に溶解して染料分子になり,そして分子の形式で繊維でその表面に吸着され,それと同時にポリエステル繊維中のアモルファス領域は染色温度下で膨化して染料分子を十分に収納する空孔を形成し,このように染料分子を繊維に分散させやすく,染色が終了した後に,温度の低下に従って,その前に膨化した空孔は収縮し,染料分子を繊維内に包まれ,これにより最終的に染料分子を単一分子又は低分子凝集体の形式で繊維内に定着する。分散染料の結晶形態(即ち結晶型)がその染色性に影響を及ばすという結論を持っている国外の学者があるが,その後の研究結果はその結論を否定する。しかし分散染料の結晶型が異なれば,その結晶格子が異なり,そのため分散染料の結晶型はその商品化的な生産に影響を与える。
分散染料は以下の五つのタイプに分けられる:
(1) E型分散染料,優れた均染性を有し,浸漬染色プロセスに適用し,熱転写プリントプロセスに適用するものもある。
(2) SE型分散染料,一般的な均染性と良好な昇華に対する染色堅ろう度を有し,ポリエステル繊維の浸漬染色プロセスとサーモソル染色プロセスに適用することができる。
(3) S型分散染料,高い昇華に対する染色堅ろう度を有し,主にポリエステル混紡布のサーモソル染色に用いられる。
(4) P型分散染料,ポリエステル繊維とセルロース繊維混紡布の防抜染プリントプロセスに適用する。
(5) RD型分散染料,ポリエステル繊維の迅速染色に用いられる。分散染料の分子構造によって分けられば,主にモノアゾ、アントラキノン、ニトロジフェニルアミン及び複素環等のタイプを有する。分子中で水溶性因子を含有しないため,分散染料は水に溶解しにくい。
分散染料の通常の染色方法は二つあり,即ち高温高圧法とホットメルト法である。高温と高圧については実際の温度が130℃で,圧力が0.2MPa(ゲージ圧)である。このように呼ばされることは,他の染料の染色が通常に常圧で行われ,それに染色温度が一般的に100℃以下であるからである。ホットメルト法による染色は水中で行われることでなく,まず染料の染色液を繊維の表面に含浸させ,乾燥後に該繊維を180~220℃の乾燥室に送り込んで30s滞留し,この過程において染料が昇華して繊維を着色させる。このような染色プロセスによって,分散染料はまた高温型、中温型、低温型という三つのタイプに分けられる。高温型に属する分散染料はその三つのタイプ中で分子量が最も多く且つ昇華に対する染色堅ろう度が最も良い。