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プロスタグランジン薬

プロスタグランジンは体内に広く存在する活物質であり,体内の複数の生理機能を調節する。胃腸中のプロスタグランジンは主にプロスタグランジンE(PGE)、プロスタグランジンF(PGF)とプロスタサイクリン(PGI)である。胃中のプロスタグランジンの含有量は多く,そのうち胃粘膜中のプロスタグランジンの含有量は粘膜の下層と筋肉層より高い。プロスタグランジン系薬が胃粘膜を保護するのは主に以下の機序によって実現する:
1.胃酸の分泌を抑制する。プロスタグランジンは胃酸の分泌を抑制することができ,その胃酸を抑制する程度は用量と正比例し,胃酸の基礎分泌量及び刺激後の胃酸の分泌量に対していずれも抑制効果を有する。
2.強力な細胞保護効果を有する。細胞保護とはプロスタグランジンがある有害物質に起因する胃粘膜の傷害に対して保護効果を有するということである。動物実験中で動物に高用量のアスピリン又はインドメタシンを投与して胃の出血、潰瘍や壊死を引き起こす場合に,予め又は同時にプロスタグランジンを投与すれば出血又は潰瘍の発生を防止することができ,かつこの効果は用量と密接な関係がある。プロスタグランジンは主に胃粘膜の合成と分泌を増加させ,十二指腸の粘膜上皮を刺激して重炭酸塩を分泌させ,消化管から分泌されたヒスタミン、ペンタガストリン及び胃酸の分泌量を抑制し,トロンボキサンA2の血管収縮効果を抑制しかつ細胞の修復能力を補強するということを通して細胞保護効果を果たす。
胃粘膜を保護するために用いられるプロスタグランジン系薬は主にミソプロストール、エンプロスチル、リオプロスチル、アルバプロスチル、トリモプロスチル、ロサプロストール等を含み,そのうちミソプロストールのみは実際に臨床に使用される。
ミソプロストール錠は,1錠あたりに200マイクログラムである。一般的に推奨される投与量が1回にあたりに200マイクログラムであり,1日に4回(食事前と就寝前に経口投与する)である。その治療コースは4~8週間である。