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外観
白色粉末~結晶
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種類
水に溶かすと、互換異性体であるグルクロノラクトンとグルクロン酸の両方が存在する水溶液が得られます。生体内でも、両互換異性体が存在することが報告されています。
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性質
化学式はC6H8O6で表され、分子量は176.12です。CAS登録番号は32449-92-6です。
融点は170°Cで、常温では固体です。無臭の化合物で、水に溶けやすく、エタノールや酢酸にはほとんど溶けません。
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解説
グルクロノラクトン (英: Glucuronolactone) とは、白色〜淡褐色の結晶性粉末の有機化合物です。
別名として、D (+) -グルクロノラクトン (英: D (+) -Glucuronolactone) やグルクロノ-3,6-ラクトン (英: D-Glucurono-3,6-lactone) 、グルクロン (英: Glucurone) 、グルクロン酸ラクトン (英: Glucuronic acid lactone) とも呼ばれます。
なお、グルクロノラクトンは、主な国内法規には該当しません。
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合成
1. グルクロノラクトンの製造法
金属触媒存在下、トレハロースを酸化したのち、加水分解することでグルクロノラクトンが得られます。また、グルコースを微生物発酵によりグルクロン酸とした後、ラクトン化を経てグルクロノラクトンを得る製造方法も報告されています。
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効能
肝機能改善薬
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化学的特性
white crystals or crystalline powder
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使用
D-Glucurone is a glucuronic acid derivative. It is used for treating canine hepatitis.
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定義
The γ-lactone of glucuronic acid. Found in plant gums and animal connective tissues.
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一般的な説明
D-(+)-Glucuronic acid γ-lactone (Glucourono-γ-lactone, Glucurone or Glycurone) is a carbohydrate derivative. It converted into L-ascorbic acid in animals and human body. Its molecule contains two five-membered rings. Its crystal structure has been studied.
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使用用途
グルクロノラクトンは主に医薬品分野で使用され、肝臓病の薬や疲労回復ドリンク、ニキビや肌荒れの改善薬などに有用です。ヒトの体内において、グルクロノラクトンは肝臓に作用し、肝臓の働きを助ける効果があります。
ヒトの体内の水分で、グルクロン酸に変化します。グルクロン酸は、肝臓においてヒトにとって不要な老廃物質と結合しグルクロン酸抱合体になります。複合体の形成により、老廃物質を体外に排出させやすくすることが可能です。この仕組みにより、肝臓の解毒能力が高まり血流が増えるという効果が得られます。
グルクロノラクトンは、肝臓の働きを高める作用の他、じん麻疹や湿疹、妊娠中毒などの症状にも改善効果があります。これらの作用は強力ではありませんが、その分副作用もほとんどありません。
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純化方法
Dissolve the lactone or mixture of lactone and acid in H2O and concentrate on a steam bath until crystallisation begins. Cool rapidly to room temperature wih stirring. After 2hours the product is filtered off, washed with cold EtOH and dried to m 174-175o and [] D +19.8o (c 5.2, H2O). The amount of free acid can be obtained by titration of an ice-cold aqueous solution with standard alkali. It can be recrystallised from EtOH, EtOH/H2O or MeOH, and the highest recorded m is 180o. [Stacey J Chem Soc 1529 1939, Mehltretter et al. J Am Chem Soc 73 2424 1951, Beilstein 18 III/IV 3055, 18/5 V 33.]