チオシアノカリウム

危険有害性情報のコード(GHS)

• 絵表示(GHS)

  

• 注意喚起語

  Danger

• 危険有害性情報

  H318：重篤な眼の損傷

  H412：長期的影響により水生生物に有害

• 注意書き

  P273：環境への放出を避けること。

  P280：保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用するこ と。

  P301+P312：飲み込んだ場合：気分が悪い時は医師に連絡する こと。

  P305+P351+P338：眼に入った場合：水で数分間注意深く洗うこと。次にコ ンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外す こと。その後も洗浄を続けること。

チオシアノカリウム 価格

MSDS Information

• Potassium thiocyanate

チオシアノカリウム 化学特性,用途語,生産方法

• 外観

  無色澄明の液体

• 定義

  本品は、チオシアン酸のカリウム塩であり、次の化学式で表される。

• 性質

  1. 物理的特性

  融点／凝固点が173℃、沸点が500℃、相対密度が1.886で、特に融点が他の無機塩に比べて低く、常温で潮解性を示します。水に極めて溶けやすく、溶解時には吸熱して水溶液が冷たくなります。有機溶媒に対しては、アルコールや等にも溶けます。

  2. その他の特徴

  チオシアン酸カリウムは弱酸性の水溶液中で鉄 (Ⅲ) イオンに作用し、赤色を呈する特徴をもつことから、鉄 (Ⅲ) イオンやチオシアン酸イオンの検出試薬として使用されています。

  加熱分解すると、と硫黄が生成されます。また、燃焼させたり酸化剤を加えると、非常に有毒なシアン化物ガスが発生するため注意が必要です。

• 溶解性

  水に易溶。アセトン, エタノールに可溶。水及びエタノールと任意の割合で混和する。

• 反応

  3価の鉄イオン (Fe³⁺) と反応して [Fe(SCN)(H₂O)₅]²⁺の血赤色溶液を生じるので、その検出に用いられます。チオシアン酸カリウムの水溶液は、硝酸鉛と定量的に反応してチオシアン酸鉛を生成し、塩化アシルをイソチオシアネートに変換するのに使用できます。他にも、エチレンカーボネートをエチレンスルフィドに変換したり、硫化カルボニルの合成原料にも使用されます。

• 解説

  チオシアン酸カリウム (英: Potassium thiocyanate) とは、無臭の無色結晶です。

  カリウム、硫黄、炭素と窒素からなる無機化合物で、化学式はKSCN、分子量は97.18、CAS登録番号は333-20-0になります。擬ハロゲン化物であるチオシアン酸アニオンの重要な塩の一つで、ロダン化カリウム (英: Potassium rhodanide)、ロダンカリなどの別名を持ちます。

  チオシアン酸カリウムは、カリウムカチオンとチオシアン酸アニオンで構成されており、チオシアン酸アニオンは三重結合を介して炭素に結合した窒素と、単結合を介して炭素に結合した硫黄という構造をしています。

• 用途

  ハロゲン化物の定量（チオシアン酸-銀滴定、フォルハルト法）

• 用途

  鉄(III)の比色定量、合成樹脂、殺虫殺菌剤、色素の合成原料、写真補助剤、メッキ原料。

• 用途

  合成樹脂、殺虫殺菌剤

• 用途

  人工マスタード油の製造、織物の印刷や染色、写真の増感剤、化学分析

• 用途

  チオ尿素、染料、医薬の製造原料、織物の染色およびナッセン、写真の補力に用いられる。水に溶解するときに温度が相当下がるので寒剤としても使用される。

• 製法

  チオシアン酸カリウムは、チオシアン酸アンモニウムと水酸化カリウムを反応させると得ることができます。化学反応式は、NH₄SCN+KOH→KSCN+NH₄OHです。チオシアン酸アンモニウムは、アンモニアと二硫化炭素を加圧下で熱すると得られます (2NH₃+CS₂→NH₄SCN+H₂S)。シアン化カリウムと単体硫黄を溶融する方法 (KCN+1/8S₈→KSCN) もあります。

• 使用上の注意

  潮解性がある。

• 化学的特性

  Potassium thiocyanate, KSCN,also known as potassium sulfocyanate and potassium rhodanide, is a colorless deliquescent crystalline solid that melts at 173°C (343 OF) and decomposes at 500°C(932 OF). Soluble in water and alcohol,it has no odor and a saline taste.Potassium thiocyanate is used in printing and dyeing textiles, freezing mixtures, manufacturing chemicals, photography and medicine.

• 物理的性質

  Colorless rhombohedral crystals; deliquesces; density 1.886 g/cm³at 15°C;melts at 173.2°C, the color of the fused salt changing from brown to green and then blue; turns white again on cooling; decomposes at about 500°C; very soluble in water, 177 g/100mL at 0°C and 217 g/100mL at 20°C; solution cools upon dissolution; aqueous solution neutral; readily dissolves in acetone and liquid ammonia; moderately soluble in hot alcohol.

• 使用

  Potassium Thiocyanate has been used as a catalyst in a one-pot reaction of dialkyl acetylenedicarboxylates with indane-1,3-dione. Potassium Thiocyanate has been used as a selective bacterial inhibitor to create ESS-3 broth to allow co-?enrichment of the target pathogens and suppress growth of some non-?target pathogens

• 製造方法

  Potassium thiocyanate may be made by adding caustic potash to a solution of ammonium thiocyanate, followed by evaporation of the solution. NH₄SCN + KOH →KSCN + NH₄OH
  Also, the compound can be prepared by heating potassium cyanide with sulfur:KCN + S →KSCN.

• 定義

  ChEBI: A potassium salt which is the monopotassium salt of thiocyanic acid.

• 一般的な説明

  Potassium thiocyanate is an inorganic potassium salt. Phase transitions in potassium thiocyanate (KSCN) have been investigated by X-ray diffraction studies. The order-disorder type transition with respect to the orientation of the thiocyanate ions was identified. Its polarized infrared spectrum has been reported. It participates in the ring-opening of aziridines. The reaction was carried out in the presence of sulfated zirconia to afford the corresponding β-aminothiocyanates.

• 危険性

  Toxic by ingestion.

• 取扱いおよび保管上の注意

  取扱い及び保管上の注意は、下記の通りです。

  • 容器を密栓し、乾燥した冷暗所に保管する。
  • 屋外や換気の良い区域のみで使用する。
  • 強酸化剤との接触は避ける。
  • 使用時は保護手袋、保護眼鏡を着用する。
  • 取扱い後はよく手を洗浄する。
  • 皮膚に付着した場合は、石鹸と水で洗い流す。
  • 眼に入った場合は、水で数分間注意深く洗う。

• 使用用途

  チオシアン酸カリウムは、「」「医薬」「合成樹脂の製造原料」「めっき原料」等として利用されています。他にも、「写真」「織物の染色および捺染」等の補助剤としても用いられています。

  水に溶解する際に大きく吸熱する性質をもつため、寒剤としても使用されています。医薬品分野では血圧降下剤、農業分野では殺虫剤、殺菌剤等として利用されています。また、分析試薬としてハロゲン化物の定量や銀イオンの分析などの化学実験でも利用されています。

• 法規情報

  チオシアン酸カリウムは毒物及び劇物取締法、消防法、化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) など、主要な法規制のいずれにも該当していません。

• 安全性プロファイル

  A human poison by ingestion. Poison experimentally by intravenous route. An experimental teratogen. Moderately toxic by subcutaneous and ingestion routes. Large doses can cause slun eruptions, psychoses, and collapse. Incompatible with calcium chlorite and perchloryl fluoride. When heated to decomposition it emits very toxic fumes of CN-, K2O, SOx, and NOx. See also THIOCYANATES.

• 純化方法

  Crystallise it from H2O if much chloride ion is present in the salt, otherwise from EtOH or MeOH (optionally by addition of Et2O). Filter off on a Büchner funnel without paper, and dry it in a desiccator at room temperature before heating for 1hour at 150o, with a final 10-20minutes at 200o to remove the last traces of solvent [Kolthoff & Lingane J Am Chem Soc 57 126 1935]. Store it in the dark.

チオシアノカリウム 上流と下流の製品情報

チオシアノカリウム 生産企業

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チオシアノカリウム スペクトルデータ(ESR、IR1、IR2)

333-20-0, チオシアノカリウム キーワード