解説
補酵素Q,CoQ と略記。電子伝達系の一成分で,チトクロムbの上手に位置する。コハク酸,脂肪酸 CoA ,グリセロールリン酸などからくる水素は CoQ の位置で,電子伝達主鎖に流入する。 CoQ 本体は,ベンゾキノンに,-(CH2-CH=C・CH3-CH2-)nH (n=6~10) という長い側鎖を含む各種の基が置換した化合物であり,脂溶性。初め肝臓から分離され,どこにも遍在する ubiquitousキノン quinoneという意味でユビキノンと命名され,やがて酸化還元の補酵素としての役割が注目されて,キノンにちなんで CoQ と書かれるようになった。