解説
英語のmetallurgyの訳語として冶金術とか冶金学とかが明治初年から用いられた。鉱石その他の原料から金属を採取し,種々の用途に適した合金とし,さらに加工を加えて所要の形とし,熱処理や表面処理によって特定の性質を付与する技術およびその基礎をなす科学のすべてを含んだ意味をもつ。金属に関する技術と科学とを総括する言葉,すなわち冶金術と冶金学とを統合した言葉としては現在は金属工学という言葉が使われる。 日本の大学における冶金学講座は1877年に東京大学理学部地質学および採鉱学科の中に開設された。