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外観
白色の粉末
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化学的性質
水およびほとんどの溶剤に不溶で、室温密閉の状態では安定です。混触危険物質には強酸化剤、強酸類が指定されているため、使用時は接触を避ける必要があります。
室温では,無色のペロブスカイト型構造の立方晶系結晶ですが、110K以下では正方晶系です。高温に熱すると酸素の一部を失い、黒変し電気導伝性を帯び、低温で圧電性を示します。
不燃性であり、消防法において非危険物です。
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溶解性
塩酸に溶け、水に極めて溶けにくい。
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解説
三酸化チタン(Ⅳ)ストロンチウム:SrTiO3(183.50).チタン酸ストロンチウム,またはメタチタン酸ストロンチウムともいう.SrOとTiO2の計算量とを混合,溶融すると得られる.天然にtausoniteとして産出する.室温では,無色のペロブスカイト型構造の立方晶系結晶.ただし,110 K 以下では正方晶系になる.融点約1900 ℃.酸やアルカリに侵されにくい.高温に熱すると酸素の一部を失い,色も黒変して電気導伝性を帯び,低温で圧電性を示す.誘電材料,サーミスターなど電子工業材料に用いられる.
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用途
高誘電率材料、電子材料。
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特徴
ペロブスカイト型(27)
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使用上の注意
純度は金属ベースで差数法によって算出したもので、重量又は容量分析等の化学的方法によるものではありません。使用目的により、正確な含量が必要な場合は、それらの方法によって測定する必要があります。
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化学的特性
Powder. Insoluble in
water and most solvents.
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特性
Strontium titanate (SrTiO3), an oxide of strontium and titanium, is chosen as the model system for perovskite ceramics because it is stable in the cubic crystal system above-168℃.
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使用
Strontium titanium oxide is used in tunable microwave capacitors, flat panel displays, field emission displays, microwave solitons, PTC thermistors and varistors, magnetic field insensitive thermometers, ultralow-temperature scanning microscopes, semiconductive ceramics, pyroelectric far-infrared detectors and in alloy and catalyst applications. Due to its high melting point and insolubility, strontium titanate has been used as a strontium-90-containing material in radioisotope thermoelectric generators.
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調製方法
The single crystal is grown by the Verneuil method by melting using oxygen-hydrogen flame.
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安全性
非危険物であり、人体への影響は確認されていませんが、作業者に曝露しないよう適切な身体保護具を着用する必要があります。皮膚や眼に付着した場合は、直ちに流水で洗浄し、痛みが続く場合は医師の手当が必要です。
作業時は、局所排気装置が設置されている場所、もしくは換気の良い場所で作業を行い、物質に直接触れたり、蒸気、粉塵を吸引しないよう対策を行います。水性環境有害性や、魚毒性、蓄積性、土壌への影響は現在のところ確認されていません。廃棄時は専門の業者での処理が必要です。
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使用用途
1. 現在の主な用途
チタン酸ストロンチウムは、代表的なペロブスカイト構造をもつことから、強誘電体や超伝導体薄膜などの基板として広く利用されている素材です。
また、優れた誘電特性や熱電特性を活かして、の材料や、ニオブなどの添加物によりで容易に半導体化することから、、センサ、熱電素子などにも利用されています。
2. 今後の用途
近年において、チタン酸ストロンチウムは、水素生成光触媒として注目されている素材の1つです。
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物理的性質
チタン酸ストロンチウムは、化学式SrTiO3で表わされる白色固体です。分子量は183.5、CAS番号は12060-59-2で登録されています。融点は約1,900℃、密度は5.1g/cm3で、可燃性、酸化性に関するデータはありません。
結晶系は立方晶、格子定数はa=0.3905nm、ベルヌーイ法で育成されます。誘電率は310 (27℃,1MHz) 、熱膨張係数は11.1×10-6/℃ (室温~1,000℃) です。相転移温度は110K、屈折率は2.407 (at 589 nm) です。
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参考文献
Yu.A. Abramov, et al., Acta Crystallogr., Sect. B, 51, 942 (1995), DOI: 10.1107/S0108768195003752.