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定義
本品は、アジピン酸(*)、1,4-ブタンジオール、イソフタル酸、メチレンビス-(4-シクロヘキシルイソシアナート)、ネオペンチルグリコール及びトリメチロールプロパンからなる共重合体である。参照表示名称:アジピン酸
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解説
ウレタン樹脂,狭義には,アルキドのヒドロキシ基をジイソシアナートで橋かけ硬化させた樹脂.硬化は次の3種類の反応により行われる.(1)-NCO/-OHの反応による硬化:ジイソシアナートとポリヒドロキシ化合物を別々の溶液とし,使用前に2液を混合して用いる.一般にはウレタンラッカー,D/Dラッカーとよばれる.(2)-NCO/水による硬化:ポリヒドロキシ化合物に2倍モル量以上のジイソシアナートを反応させウレタン化する.過剰に存在している-NCO基は空気中の水分と反応し脱炭酸,アミン生成,ウレタン化して硬化する.硬化促進剤としてはナフテン酸金属塩,第二級アミン類が用いられる.(3)酸化硬化(ウレタン化油):乾性油にグリセリンを反応させてジグリセリドにし,これとジイソシアナートとを反応させて1分子中に不飽和基を多数個導入したもの.硬化法は通常の不飽和基をもつ樹脂の場合と同じ.その他,広義には,イソシアナートの反応により変性した樹脂全般をよぶ.耐摩耗性,たわみ性に富み,種々の建材,皮革,金属の塗装,接着に用いられる.
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化粧品の成分用途
皮膜形成剤
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使用用途
ウレタン樹脂は、汎用性が高いため身近な生活用品から工業用品まで、幅広い用途で使用されています。身近な製品例では、衣類や車のバンパー部、工業用途では防音材やなどが挙げられます。
また、高い柔軟性を活かしてスポーツシューズの靴底にも利用されており、我々の生活に欠かせない樹脂の一つです。本素材は、もともとはの代替品として利用されてきた歴史があります。そのためゴムの特徴である高い弾性や引張強度を活かした用途開発が進められています。
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分解
ウレタン樹脂は優れた断熱性を有する事から、冷蔵庫、冷凍庫、クーラーなどのとして幅広く用いられています。ただし、その化学的特性からリサイクルや後処理が難しいという問題もあり、研究が進められている分野です。
なお、分解とリサイクルの技術としては既に確立されており、その例としては熱分解法、加水分解法、グリコール分解法、分解法、アミン分解法などがあげられますが、分解効率やコスト面などで解決すべき問題が残されているのが現状です。
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接着剤
接着剤には両面テープやシーミングテープなどの固形状の接着剤と、塗布された接着剤が圧着し、硬化して接着効果を発揮できる液体状の接着剤があります。
反応硬化型はさらに二種類に分類できます。主剤と硬化剤で硬化をおこすエポキシ樹脂系と、空気中の水分で硬化をおこすウレタン樹脂系です。その中でもウレタン樹脂系接着剤は高い密着性と、素早い接着が可能なことから万能性能であり、一般の幅広い用途で使用されます。
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フロアコーティング剤
フロアコーティング剤は水性系と油性系の二種類に分類できます。もともとウレタン樹脂を使用したコーティング剤も水性系と油性系に分かれていました。しかし、油性系には安全面に疑問があったことから、現在は一般的に水性系を意味します。
水性ウレタンコーティング剤はガラスコーティング、シリコンコーティングなどの油性系フロアコーティング剤に比べて耐久性が低いことが特徴です。しかし、価格が低コストで仕上げられる特徴も持ち合わせています。そのため他のフロアコーティング剤と比べても、水性ウレタンコーティング剤が多く選ばれます。
水性ウレタンコーティング剤を選ぶメリットは、硬化の速さから速乾性に優れていることや、シンナーのような揮発臭がなく、ほぼ無臭であることです。また、ほとんどのフローリングの材質に適合するため、種類を選ばずに使用できます。
一方でデメリットとしては、ウレタン樹脂の弱点ともいえる、経年劣化が挙げられます。水性ウレタンコーティング剤の耐久年数は10年以下がほとんどです。しかし、前述のメリットに加えて安全性、手軽さも優れていることから水性ウレタンコーティング剤は、現在でも人気のコーティング剤として選ばれています。
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概要
ウレタン樹脂とはイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物の重付加反応により生成される高分子の総称です。結合部位はウレタン結合と呼ばれ、一般的には、ジイソシアネートとポリオールを重付加させて生成します。
略称記号としては、プラスチックの場合はPUが、ゴムの場合はUが使用されます。ウレタン樹脂は抗張力、耐摩耗性や耐油性、耐薬品性に優れるため、塗料やコーティング剤にも応用されています。ただし、加水分解や紫外線などにより、徐々に劣化する欠点も併せ持っています。
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特徴
ウレタン樹脂は、柔軟性や耐衝撃性、抗張力、耐薬品性などに優れていますが、3年ほどで劣化が進行していきます。このように多くの特性を有している一方で、製造方法によって特性が大きく変わります。
劣化の原因としては、酸素、、光、熱などの様々な因子、水との反応による加水分解、微生物による分解などのように多岐に渡ります。また、はその特徴として、製造方法によりその物性を変化させることができます。そのため、その使用用途に応じて様々な種類のウレタン樹脂が存在します。