プロラクチン

危険有害性情報のコード(GHS)

• 絵表示(GHS)

  

• 注意喚起語

  Danger

• 危険有害性情報

  H360：生殖能または胎児への悪影響のおそれ

• 注意書き

  P201：使用前に取扱説明書を入手すること。

  P308+P313：暴露または暴露の懸念がある場合：医師の診断/手当てを 受けること。

プロラクチン 価格

プロラクチン 化学特性,用途語,生産方法

• 化学構造と生合成

  PRLはPRL分泌細胞により分泌される199個のアミノ酸残基からなるペプチドホルモンで，アミノ酸配列がGHに類似しており，プロラクチン遺伝子はGH遺伝子と同一の祖先遺伝子から派生したものと考えられている．

• 性質

  乳腺の腺房細胞を乳汁産生能のある分泌細胞に分化．乳汁タンパクの合成を促進

• 解説

  下垂体前葉から分泌される単純タンパク質のホルモンで、魚類から哺乳(ほにゅう)類まで存在する。泌乳（乳腺(にゅうせん)）刺激ホルモン、黄体刺激ホルモンともいう。ヒツジのプロラクチンは、アミノ酸残基198個で、分子量2万3300であり、構造も決定されている。ウシでは分子量約2万5000である。ヒトのプロラクチンはアミノ酸残基191個である。　プロラクチンは哺乳類では、乳汁分泌を刺激し、ほかのホルモンとの協同作用により乳腺の発達を促す。ネズミやハツカネズミでは、卵巣の黄体を刺激し、黄体ホルモンの分泌を促す。ハトでは、嗉嚢(そのう)上皮を増殖させ、雛(ひな)の餌(えさ)となる嗉嚢乳をつくらせる。カエルの幼生では、変態の抑制、成長促進などの作用を示す。硬骨魚のあるものでは、皮膚の粘液細胞数を増加させ、粘液量も高める。また、プロラクチンは哺乳類、鳥類、魚類の哺育行動を誘起するという。渡り鳥では、渡りの衝動を引き起こすといわれている。イモリの一種での産卵期の水中への移動もプロラクチンによるという。このようにプロラクチンの生理作用は動物種によりさまざまであるが、脊椎(せきつい)動物全般にわたり、水、電解質の代謝に関係し、浸透圧調節に重要な役割を果たしている。たとえば広塩性の魚であるメダカなどで、下垂体を摘出して淡水に移すと、ナトリウムイオン（Na+）の流出により浸透圧が低下し死に至る。しかし、プロラクチンを注射することにより、Na+が保持され魚は生き残る。哺乳類でも、腸や腎臓(じんぞう)での水、電解質の再吸収促進にプロラクチンが作用している。プロラクチンの分泌は、哺乳類では脳の視床下部で合成されるドーパミン（プロラクチン抑制因子）による抑制を受けている。鳥類では、プロラクチン放出因子により分泌は促進される。魚類ではプロラクチン細胞は、脳の調節以外にNa+濃度による直接的分泌支配を受けているという。［高橋純夫］『日本比較内分泌学会編『成長ホルモン・プロラクチンファミリー』（1996・学会出版センター）』[参照項目] | 黄体ホルモン | ドーパミン | プロラクチン抑制因子
  小学館　日本大百科全書(ニッポニカ) ）

• 作用

  PRLの受容体はGHに類似した1回膜貫通型である．PRLの重要な作用は乳腺の発達と乳汁の産生促進である．女性が妊娠するとエストロゲンやプロゲステロンとともにPRL分泌が亢進し，胎盤性ラクトゲン（placental lactogen）も加わって乳腺が発達肥大する．出産後，エストロゲンやプロゲステロンの血中濃度が低下し，乳児の吸乳刺激によりPRLの分泌が亢進して乳汁産生が高まる．PRLはゴナドトロピン放出ホルモン（gonadotropin-releasing hormone：GnRH）分泌の抑制，ゴナドトロピンの性腺への働きを阻害することにより，性腺系の抑制作用を示す．出産後の授乳の持続によりPRL分泌亢進状態が続くと月経の再来が阻止される．

• 分泌調節

  甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン（thyrotropin-releasing hormone：TRH）はPRLの分泌を促進するが，PRLの分泌を特異的に促進する視床下部ホルモンは明らかにされていない．PRLの分泌を抑制する視床下部因子はドパミンと考えられている（図12-2-4）．プロラクチン，PRLの基礎分泌に対して視床下部からは促進よりも抑制の力の方が強く働いている．このため視床下部に機能障害が生じると，ほかの下垂体ホルモン分泌が低下するのに対し，PRLの分泌は亢進する．睡眠，運動，ストレス，妊娠，哺乳，原発性甲状腺機能低下症，エストロゲン製剤，ドパミン拮抗薬はPRL分泌を増す．［芝﨑　保］

• 説明

  The hormone from the adenohypophysis, consisting of single chain of 198 amino acid residues with three disulphide linkages that stimulates lactation by the mammary glands, in conjunction with the effects of estrogen, progesterone, and oxytocin. Prolactin secretion is normally suppressed by the hypothalamic prolactin inhibitory factor until after parturition. In birds stimulates secretion of crop milk by the crop glands.

• 天然物の起源

  ヒト下垂体前葉：29～227

• 使用

  Prolactin is glycosylated.

• 適応症

  Human prolactin is similar in structure to human growth hormone, and both are good lactogens. In women, prolactin acts with other hormones on the mammary gland during pregnancy to develop lactation and after birth to maintain it. Hyperprolactinemia causes impotence in men and amenorrhea and infertility in women. Chronically elevated levels of circulating prolactin are associated with suppression of 17-β-estradiol and testosterone production in the ovaries and testes.
  Prolactin serum levels increase during pregnancy and breast-feeding, at least immediately after the birth. In both men and women, prolactin increases after sleep starts, continues to increase during the night, and increases markedly during stress. Prolactin release is episodic during the day. More than 20 hormones and neurotransmitters affect prolactin production, but the dominant physiological control is primarily negative, mediated by dopamine from the hypothalamus. Dopaminergic agonists inhibit prolactin release and antagonists, such as the antipsychotic drugs, increase release.

• 一般的な説明

  Prolactin (PRL), a hormone secreted by the anterior pituitary,was discovered in 1928. It is a 198-residue polypeptidewith general structural features similar to those of GH.PRL stimulates lactation of parturition.

プロラクチン 生産企業

Global(69)Suppliers

9002-62-4, プロラクチン キーワード